...談林風の鬼窟裡(きくつり)に堕在(だざい)してゐた芭蕉の天才を開眼(かいげん)したものは...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...といつたやうな断見に堕在する...
種田山頭火 「其中日記」
...いつとなく知らず識らずの間に安易と放恣とに堕在する...
種田山頭火 「其中日記」
...私は殆んど捨鉢な気分にさえ堕在していた...
種田山頭火 「『鉢の子』から『其中庵』まで」
...常の人の纏(まと)える衣装(いしょう)を脱ぎ捨てたる様(さま)と云えばすでに人界(にんがい)に堕在(だざい)する...
夏目漱石 「草枕」
...たとい人情世界に堕在(だざい)するも...
夏目漱石 「草枕」
...もし生死の関門を打破して二者を眼中に措(お)かぬ人生観が成立し得るとすると今の所謂(いわゆる)第一義は却(かえ)って第二義に堕在するかも知れぬ...
「高浜虚子著『鶏頭』序」
...早く既に型に堕在している...
「長塚節氏の小説「土」」
...またついに鬼窟裏(きくつり)に堕在(だざい)して彼のいわゆる芸妓紳士通人と得失を較(こう)するの愚(ぐ)を演じて憚(はば)からず...
夏目漱石 「野分」
...生きては地獄の転変に堕在し...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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