...もし彼がいわゆる「王公から私利を収める」輩に堕することを潔しとしないなら...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...もともとそういう性来を持たない者の強引の書となると多くは俗臭に堕する傾がある...
高村光太郎 「書について」
...ほら吹き山師の救国政治談にさえ堕する危険無しとしない...
太宰治 「父」
...ともすれば機械的な方法に堕する虞(おそ)れのあるものがある...
津田左右吉 「歴史の学に於ける「人」の回復」
...すぐ資本主義に堕するように思えるが...
戸坂潤 「読書法」
...そうでなければスコラ的な学術僧院用語に堕する他ない...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...共同生活は単に動物的群居生活に堕するであろう...
豊島与志雄 「渡舟場」
...さもなくば作品は低俗に堕する...
豊島与志雄 「文学に於ける構想力」
...結局凡俗に堕するのみだ...
豊島与志雄 「傍人の言」
...従つてセンチメンタリズムに堕することからあぶない所で脱かれてゐる...
中原中也 「菊岡久利著「貧時交」」
...また時には才智と云へば云へる上滑りした智に堕する傾向を持つてゐるが...
南部修太郎 「現代作家に対する批判と要求」
...彼の作は二義に堕するであろう...
柳宗悦 「工藝の道」
...昔大慧(だいえ)は禅が知に堕するのを恐れて...
柳宗悦 「工藝の道」
...用途より離れ装飾品に堕すること...
柳宗悦 「工藝の道」
...それは政党がややもすれば徒党に堕するのだともいえるが...
矢部貞治 「政治学入門」
...其の努力が伴わなかったら自負病患者に堕する...
山下博章 「「プラーゲ旋風」の話」
...怪奇小説の類に堕するようである...
夢野久作 「探偵小説漫想」
...しかも彼の心理観察の周密は常に描写のカリカチュアに堕するのを救う...
和辻哲郎 「生きること作ること」
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