...石よりも堅くて青くて透徹るよ...
石川啄木 「散文詩」
...そして前よりも一層堅く口を結んだ...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...堅く目をつぶつてその目を枕に押し伏せた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...彼は店頭で見るよりも一層堅くなつてゐた...
宇野浩二 「質屋の小僧」
...なぜ酒をくだされたろう」「何時(いつ)も貴方(あなた)がお堅くしておられますから...
田中貢太郎 「水面に浮んだ女」
...女房から堅く止められてゐるので...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...あれほど堅く約束していた事ですから...
種田山頭火 「雑信(一)」
...わかくして勇力堅くあらましを...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...懸念の事実は自分一人の胸に堅く納めてしまった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...首が猪(いのしし)のように堅くなって後へ回らなかったのである...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...なまめかしい風もなく髻(もとどり)を堅く結んで切下げにしていた...
長谷川時雨 「一世お鯉」
...」と堅く噛んでゐた下唇を弛(ゆる)ませて彼は云つた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...私の最初の衝動は飛び上つて扉(ドア)の横木を堅くさすことであつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...これがやがて赤く熟るのかとは想像も出来ない堅くて青い果実が鈴なりになつてゐた...
牧野信一 「蔭ひなた」
...どうも晴れがましくて堅くなってしまったよ」と手紙を投げた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...四潼関(どうかん)に着いた曹洪と徐晃は、一万の新手をもって鍾(しょうよう)に代り、堅く守って、「われわれが参ったからには、これから先、尺地(せきち)も敵に踏みこませることではない」と、曹操の来着を待っていた...
吉川英治 「三国志」
...大きい肩を覆うときにはやや堅く...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...我の殻を堅くする所には真の征服も創造も行われない...
和辻哲郎 「自己の肯定と否定と」
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