...堅き牢中囚はれし月數算ふ十と三...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...これに堅牢の戸を具へたる室かれに...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...第二の放談會は河北新報社長菅野千代夫君の招待で清水小路の茶寮五橋亭に於て十二日一力次郎君、鈴木紀一郎君、小池堅治君、高畠直定君、村上辰雄君、白石辰男君、宮崎泰二郎君、櫻井平喜君と共に催された...
土井晩翠 「「晩翠放談」自序」
...どこか堅いところへ再縁でもして...
徳田秋声 「仮装人物」
...とかく堅気を憧(あこ)がれるんだが...
徳田秋声 「縮図」
...ますます堅かった...
徳田秋声 「爛」
...堅固な拠り所のある大地の上で苦しむのと...
豊島与志雄 「鴨猟」
...この堅い棒を簓(ささら)のようにしやがったぜ...
中里介山 「大菩薩峠」
...今日米国のデモクラシーが淵源深く基礎が堅いと称するのである...
新渡戸稲造 「平民道」
...出口出口をすっかり堅めて...
野村胡堂 「古銭の謎」
...嫁入りさきがあんまり堅實(かたぎ)な大家なので...
長谷川時雨 「「郭子儀」異變」
...塩と雪とが半々にまじりあった石のように堅い地べたに枕木のように無造作に投げだしてあった...
久生十蘭 「海豹島」
...大川周明著「日本二千六百年史」を、参考にと読み始める、が、堅くて辛い...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...これで、おいらも、何の道楽もねえ堅造だが、酒だけは吟味(ぎんみ)しねえじゃあいられねえ方だ」「ほ、ほ、ほ、堅造が、あきれたよ!」お初、今度は、声を出して笑ったが、「そこまでいうなら、遠慮なく頂戴(ちょうだい)しようかねえ――」と、茶碗を受けて、なみなみと注がせて、裸火の光りに透かすようにして見たが、「ほんに、いい臭いだこと――いただきますよ」きゅう、きゅう、きゅう――、とたった三口で干して、突き出して、「どうぞ、もう一杯」「へえ、いけるんだねえ、姐御(あねご)も――」と、法印は、あざやかな呑みッぷりに敬服したように、お初つぁんが、姐御という尊称に変って、二つ目を差してやる...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...ずーっとこの辺入るかね? と些か堅くなっている写真師の手元を熱心に見上げて居られる...
宮本百合子 「寒の梅」
...昔は学問その他の堅実な方面にすぐれた人が多かったろうが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ああ惨(さん)だ」孫堅は落涙した...
吉川英治 「三国志」
...濡須(じゅしゅ)の堅塁を誇って...
吉川英治 「三国志」
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