...久米が牛耳(ぎうじ)を執る形があつた...
芥川龍之介 「あの頃の自分の事」
...春めくと思ひつつ執る事務多忙三月九日 「玉藻五句集(第六十一回)」好もしく低き机や雛(ひいな)の間三月十日 二百二十日会...
高浜虚子 「六百句」
...こういう念をお押しするだけ失礼なこととは思いますが……もし私がそういう方法を執る場合には...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...筆を執るのが億劫らしく見受けられた...
徳田秋声 「黴」
...敏活の手段を執るの要あり...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...余は曾て雜誌文明を編輯せし頃の如く筆執ることを得るや否や...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...それぎり代助は筆を執る事を御免蒙つた...
夏目漱石 「それから」
......
仁科芳雄 「日本再建と科學」
...Kは彼の片腕を執るようにしてせかせか歩きだした...
原民喜 「遥かな旅」
...素(も)と両学派の執るところの根本学説の差違に存するのであって...
穂積陳重 「法窓夜話」
...時々彼が弟に執る無意味な遊戯でゝもあつた...
牧野信一 「秋晴れの日」
...彼の一挙手の動作までが手に執るやうに見えるのだ...
牧野信一 「西瓜喰ふ人」
...私は肉食を執ると動悸が激しくなるからと拒んで...
牧野信一 「剥製」
...こちらもそんなことには頓着もないといふ自尊心に富んだ態度を執ることに...
牧野信一 「風流旅行」
...この筆を執る意味もなくなると眼を据えて十日も前から凡てのものをぼつばつ読みはじめて...
牧野信一 「浪曼的月評」
...曰く〈上古の時、神荼(しんと)欝塁(うつりつ)昆弟二人あり、性能く鬼を執る、度朔山(どさくさん)に桃樹あり、二人樹下において、常に百鬼に簡閲す、鬼道理なき者、神荼と欝塁は打つに葦索を以てし、執りて以て虎を飼う、この故に県官常に臘を以て祭る、また桃人(とうじん)を飾り葦索を垂れ虎を内に画き以て凶を禦(ふせ)ぐなり〉、わが朝鍾馗(しょうき)を五月に祭るが、支那では臘月に祭ったと見えて、明の劉若愚の『四朝宮史酌中志』二十辞旧歳の式に〈室内福神鬼刹鍾馗等の画を懸掛す〉とある、年末窮鬼を駈る意で鍾馗は漢代臘を以て神荼欝塁兄弟を祭ったから出たのだろ...
南方熊楠 「十二支考」
...草木瓦石を執るも皆刀剣とあり...
南方熊楠 「十二支考」
...「皆ここを動くでないぞ」と云って孫次郎は大剣を執る...
山本周五郎 「おもかげ抄」
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