...筆を執る勇氣がなく...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...私たち筆執るものには...
上村松園 「虹と感興」
...されどこのごろは筆を執るも慵(ものう)くてただおもひくづをれてのみくらす...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...あなたの立場に立たされたとき同じく執るであろう私の言動と違っていたならば...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...こういう念をお押しするだけ失礼なこととは思いますが……もし私がそういう方法を執る場合には...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...彼が職務を執るときは非常に正確で注意ぶかく...
ディッケンズ Charles Dickens 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...敏活の手段を執るの要あり...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...良夫は燭を執る侍者を退席させ...
中島敦 「盈虚」
...あまりに広いためにはっきりしなくて雲を相手に筆を執るような意外な不安があった...
林不忘 「仇討たれ戯作」
...あわてて花の腕を執ると...
久生十蘭 「魔都」
...真名古警視が検察の事務を執るに当っては...
久生十蘭 「魔都」
...素(も)と両学派の執るところの根本学説の差違に存するのであって...
穂積陳重 「法窓夜話」
...爾後如何なる機会に相遇せんも断じて酒盃を執るまじ...
牧野信一 「サフランの花」
...まつたくヤマが窺はれなければ筆を執る術のあらう筈もなかつた...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...彼の一挙手の動作までが手に執るやうに見えるのだ...
牧野信一 「西瓜喰ふ人」
...今一つ投ぐると左手に挟んだのを捨てて新来の一片を執る...
南方熊楠 「十二支考」
...ときおりペンを執るのですけれど...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...すべて男がこうした態度を執る時……殊にストーン氏のような男らしい風采と...
夢野久作 「暗黒公使」
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