...唯(たつた)一つ女の手が握れるので埋合せがつく...
薄田泣菫 「茶話」
...この埋合せをしているのである...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...今その埋合せをしてやる...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...その埋合せに、下水溝が街路の真中を流れていたが、――それはともかく流れる時だけである...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...そうでもしなけりゃ、埋合せがつかん...
直木三十五 「寺坂吉右衛門の逃亡」
...もしそれだけの埋合せとして新領土の開拓に努むる処あらば...
永井荷風 「日和下駄」
...それは感心と差引いて埋合せておく...
中里介山 「大菩薩峠」
...ちっとやそっとの金では埋合せがつかない」「たとえ打壊しに逢ったからと言って...
中里介山 「大菩薩峠」
...その埋合せの帰りがけの一仕事としては持って来いだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...こっちの鬱金木綿(うこんもめん)でけっこう埋合せがついたからもういいじゃないか」「なあに...
中里介山 「大菩薩峠」
...空しく流離の中に失はれた青春の埋合せの爲に...
中島敦 「盈虚」
...空しく流離の中に失われた青春の埋合せの為に...
中島敦 「盈虚」
...しかし、その埋合せに、蛇首と獅子首とは、死んだ山羊首のはげしさを全部彼等で引受けて、前よりもはるかにものすごく、火を噴き、しゅっしゅっと鳴き、そして吼え立てました...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...その埋合せに幾時間でも待つ気になった...
松本泰 「日蔭の街」
...せめて当座の埋合せにしたいためである...
三木清 「読書遍歴」
...それを埋合せにしていた...
森鴎外 「カズイスチカ」
...あの時の埋合せにこれからわたくしを内へお送下さいまし...
モルナール・フェレンツ Molnar Ferenc 森鴎外訳 「辻馬車」
...旧悪の埋合せを取りに来ました...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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