...怪しげな株式會社の空株劵に名義を貸して地代の減少の埋め合せをすることを知つてゐた...
堺利彦訳 幸徳秋水訳 「共産黨宣言」
...自然の強い食欲とやぶることのできない健康との保証をそれによって示されてわたしは埋め合せがされたのを感じた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...いまのうち何かでもって埋め合せしたく...
太宰治 「皮膚と心」
...十七回忌は立派にして埋め合せをすると云った手前がある筈である...
谷崎潤一郎 「細雪」
...その幸福の埋め合せにはどんな艱難もよろこんで忍ぼう...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「追放されて」
...その人間などはまだそうして傍に置いとくことが出来ただけでも埋め合せがつく」私は溢(こぼ)すようにいうのであった...
近松秋江 「霜凍る宵」
...どれ程就職率が高くても(夫は場合によっては一〇〇パーセントにさえ達しているのだが)之は技術候補者の一般的失業状態を埋め合せるに足りるものではない...
戸坂潤 「技術の哲学」
...飛んだ恥を掻きそうになったからお駒さんに頼んで埋め合せをして貰ったが...
野村胡堂 「黄金を浴びる女」
...鬪爭的精神の缺如の埋め合せにはならぬであろう...
平林初之輔 「政治的價値と藝術的價値 マルクス主義文學理論の再吟味」
...闘争的精神の欠如の埋め合せにはならぬであらう...
平林初之輔 「政治的価値と芸術的価値」
...その消滅した慰安より以上のもので埋め合せて...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...都市の大いさの増大を埋め合せて余りあるであろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...生きてた時の埋め合せにつて...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...彼は自分の長い幸福の流れを中断してその埋め合せをしようと考え...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...六寸の別製の駒下駄で埋め合せ...
山本笑月 「明治世相百話」
...もしそうした気分が非常識、もしくは変態的なもので、それに相応した感じをあらわす聯想の材料が見当らない場合には、すぐに想像の品物や、風景で間に合せ、埋め合せて行く...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...そこをどういうもので埋め合せて良いのか...
横光利一 「旅愁」
...金のほうで埋め合せがつくし」「ぞんぶんこの世を楽しむにかぎりまさあね」「何のために生れて来たんだ――といってあげたいのがいますからね」商人(あきんど)でもこの辺は...
吉川英治 「宮本武蔵」
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