...その埋め合せと申すのでもありませんが...
上村松園 「女の話・花の話」
...怪しげな株式會社の空株劵に名義を貸して地代の減少の埋め合せをすることを知つてゐた...
堺利彦訳 幸徳秋水訳 「共産黨宣言」
...自然の強い食欲とやぶることのできない健康との保証をそれによって示されてわたしは埋め合せがされたのを感じた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...きっとこの埋め合せに良い話を持って行くから待っていて戴きたい...
谷崎潤一郎 「細雪」
...その人間などはまだそうして傍に置いとくことが出来ただけでも埋め合せがつく」私は溢(こぼ)すようにいうのであった...
近松秋江 「霜凍る宵」
...埋め合せをしなければならないし...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「暗号舞踏人の謎」
...どれ程就職率が高くても(夫は場合によっては一〇〇パーセントにさえ達しているのだが)之は技術候補者の一般的失業状態を埋め合せるに足りるものではない...
戸坂潤 「技術の哲学」
...結局原稿料で埋め合せれば理由(わけ)はないと思って到頭二度見たよ...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...それで呑氣(のんき)な支那(しな)の詩などを讀んで埋め合せを付けてゐます...
夏目漱石 「『傳説の時代』序」
...人間的な苦酸を十分埋め合せるほど苦勞した...
南部修太郎 「自分のこと」
...飛んだ恥を掻きそうになったからお駒さんに頼んで埋め合せをして貰ったが...
野村胡堂 「黄金を浴びる女」
...多くのことの埋め合せとなるかもしれないのだ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...鬪爭的精神の缺如の埋め合せにはならぬであろう...
平林初之輔 「政治的價値と藝術的價値 マルクス主義文學理論の再吟味」
...彼らの狂暴な蹂躪によってある場所に生じた恐るべき人間破壊を他の場所で埋め合せるのを望むかの如くに...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...快楽やその他の理由をもってその埋め合せをつけている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...埋め合せはあとでするから」「埋め合せだって」さぶは訝(いぶか)しげな眼つきをした...
山本周五郎 「さぶ」
...そこをどういうもので埋め合せて良いのか...
横光利一 「旅愁」
...年来の不運はその金だけで埋め合せがつく...
吉川英治 「宮本武蔵」
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