...やっと短い花房を垂らした藤棚の下を歩いて行った...
芥川龍之介 「本所両国」
...大きな結綿(ゆいわた)の紫が垂れ掛(かか)っているじゃないか...
泉鏡花 「薄紅梅」
...涙に暮れる枝垂柳(しだれやなぎ)よ...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...灰色の雲の垂(た)れ幕(まく)の向う側をしのびやかに落ちてゆくのであった...
海野十三 「恐怖の口笛」
...なにかが滑り落ちたように垂直にこすれていて...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...おのれの鼻垂れの娘の顔を思い出してやけ酒を飲み...
太宰治 「新釈諸国噺」
...直ぐ又パタリと兎の横顔の上へその耳が垂れて来るのであった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...神明われに惠垂れ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...濁つた流れに終日(ひねもす)絲を垂れて居ても魚(うを)はつれないと云ふ貧しい漁夫の歌を獨唱させるつもりである...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...耳の中に其の汁を垂らし...
中島敦 「光と風と夢」
...此(こ)の年齡(とし)になつて懲役(ちようえき)に行(え)ぐな厭(や)よ俺(お)れも」爺(ぢい)さんはずつと垂(た)れた頭(あたま)を手(て)で抑(おさ)へて笑(わら)ひこけた...
長塚節 「土」
...金があつてしみつ垂れで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...後生大事に隠した芋はもう何時の間にか鼻垂れ共にしてやられて...
北條民雄 「白痴」
...折れて不自然なかっこうに垂れている...
三好十郎 「その人を知らず」
...樹立の垂直はどこまでも重なりあつて...
三好達治 「測量船」
...アッハッハッハ……色男……まあそう屁古垂(へこた)れるな……おれが力になってやる……あの娘と夫婦(いっしょ)にしてやる……徳市は頭を擡(もた)げて恨めし気に憲作を睨んだ...
夢野久作 「黒白ストーリー」
...そのうえ窓の内側に分厚な毛織りのショールを垂れ掛けて...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
...ようやく垂れこめようとしていた...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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