...子供の頃「坊やん」と謂はれて居た小悧好な男があつた...
飯田蛇笏 「秋風」
...坊やんは身も世もなく妻を可愛がつた...
飯田蛇笏 「秋風」
...坊やんはそれからといふもの次第に精神が錯乱していつて...
飯田蛇笏 「秋風」
...それが菫の一番はじまりなんだよ」「それからお星様は?」「坊やは知ってるじゃありませんか...
竹久夢二 「少年・春」
...――六月のおついたちに……」「ぼくの誕生日に」「坊やの誕生日に」息もつがずあなたは言った...
竹久夢二 「少年・春」
...いつまでも坊やじゃねえんだ...
太宰治 「正義と微笑」
...たしかに坊やのおもちゃのオフネだ...
谷譲次 「踊る地平線」
...あなたが坊やの面倒を見て下されば...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...「いつまでもこうしてはおれぬ」男の所在なげに呟(つぶや)く時、女は持っていた縫物を投げ出して、「坊や、抱(だっ)こをおし」膝にまつわる可愛らしい男の子を抱き上げて、「ほんにお前様のお腕なら、この広い江戸表へ道場を開きなされても立派に師範で通ろうものを……こうしていつまでも日蔭者同様の身ではねえ」「いまさら愚痴(ぐち)を言っても追っつかぬ、みんな身から出た錆(さび)じゃ」「でもお前様……」女は子を抱いたなり男の方へ膝を向け、「私たちは日蔭者でも、この子だけはねえ」「うむ――」男は俯向(うつむ)いて物を考えている様子です...
中里介山 「大菩薩峠」
...お父さんはないと言ったじゃないか」「父親(てておや)のない子があるものか……坊やにも...
中里介山 「大菩薩峠」
...おしゃまのユキ坊や...
久生十蘭 「キャラコさん」
...「オイ坊や――」「…………」男の子は立ちどまり...
正岡容 「圓太郎馬車」
...この坊やのことがあるから一度保土ヶ谷へ行かざあなるめいが――春子 でも...
三好十郎 「樹氷」
...「坊やかい...
室生犀星 「幼年時代」
...「坊や、試験勉強でたいへんだろ?」あわただしく松の内のすぎた水曜日で、信二はいつもの通り楽譜をかつぎに横浜の彼の家に来ていた...
山川方夫 「その一年」
...……坊やは、じゃ、つづける気あんの?」「ありますよ」と信二はさも意外そうにいった...
山川方夫 「その一年」
...坊やのお乳母は何処行った...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...――坊やか」手をあげて...
吉川英治 「宮本武蔵」
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