...「おい坊っちゃん...
江戸川乱歩 「赤い部屋」
...少年の学校から帰って来た時刻を見計らって、「坊っちゃん、小母(おば)さんがいいお土産(みやげ)を持って来ましたよ」と、ケニョン会社特製模型飛行機用の、極上のガソリン発動機(エンジン)を持って嬢がヨアンネス少年の部屋を訪れたのは、翌る日の正午(ひる)頃であった...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...お前さん日野様の坊っちゃんだよ...
橘外男 「逗子物語」
...小さい坊っちゃんを一人お残しになって...
橘外男 「逗子物語」
...僕は『坊っちゃん』みたようなことはやりはしなかったよ...
夏目漱石 「僕の昔」
...坊っちゃんが引付けた」案内知ったお染の部屋の外から...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...近頃は坊っちゃんの相手をしながら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――坊っちゃんの見えなくなった...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...坊っちゃんが生きてさえいるものなら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...坊っちゃんが危ないから手が出せなかったんだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...坊っちゃんは、下手人の背中で、声も立てず、身動きもならずに死んでしまったことでしょう」「…………」あまりの恐ろしい想像に、みんなは息を呑んで聞入るばかりです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「坊っちゃんは、誰に一番なついていた」「婆やの次はお島さんとお留さんですよ」「お島さんて言うと?」「御養子の金次郎さんの配偶(つれあい)で」「嫌いなのは?」「御新造(ごしんぞ)さんと大旦那と、金次郎さん」「年を取ってからの一人っ子で、大旦那はたいそう可愛がったそうじゃないか」「大旦那はあんまり可愛がるから、うるさかったんでしょう」「御新造の方は」藤屋万兵衛の後妻で、年が二十以上も違うお乃枝(のえ)というのは、御新造と言われても不思議のない若さで、一人っ子の万吉にも継(まま)しい仲だったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それがまた坊っちゃんクラス台頭の一因をなしたわけであろう...
柳田国男 「故郷七十年」
...日本左衛門がお坊っちゃん扱いをするが如く...
吉川英治 「江戸三国志」
...「いや、お坊っちゃん、お嬢さまのことは、もう一切ご心配はございませぬ...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...「アア茶わん屋の坊っちゃんですか...
吉川英治 「新書太閤記」
...お坊っちゃん育ちのいい鴨と見られていたのだ...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...……※そこでリュボーフィ・オニーシモヴナは言葉を切ると、これで自分の話も大団円まで漕ぎつけたと思ったのだろう、ポケットから小さな壜をとり出して、「供養」だか「一ぱい」だかをちびりちびりやったが、わたしは追っかけてこう尋ねた、――「けれど、その名高いカモジの美術家をここへ葬ったのは、一たい誰だったの?」「県知事さんですよ、坊っちゃん...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
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