...仮りにかの怪奇なる怪力源問題がなかったとしても大西洋の海底を人間が潜水服でのこのこ歩くなんて前代未聞の冒険だよ」「やっぱり歩一歩と地味な観測を続けるのがいいのではないか...
海野十三 「地球発狂事件」
...黒ずくめの地味な風体...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...地味な姿の売子が新しい来客の方へと急ぎ足に往つたのを見てとつた McAdoo 氏は...
薄田泣菫 「茶話」
...春の夜になって心のときめくを覚えるにつれてもこの冬中耳について離れなかった淋しい鉢たたきを思い出すところにこの作者の地味な心持が伺われるのであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...もっともこれは地味な仕事で...
中谷宇吉郎 「科学と国境」
...物堅(ものがた)い地味な人(ひと)だと云ふ丈は...
夏目漱石 「それから」
...地味な生活を持つ人に多いのも興味の深い傾向である...
野村胡堂 「楽聖物語」
...四十五六の地味な実業家らしい人柄で...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...こうしているうちにお月様が出るよ」紺の匂うような地味な袷...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...地味な紬(つむぎ)を着て...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...地味な袷(あわせ)にこればかりは燃えるような赤い片襷(かただすき)...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...地味な袷(あはせ)にこればかりは燃えるやうな赤い片襷(かただすき)...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...地味な髮形ちから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...地味な身扮(みなり)ですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...地味な気性でも若い芸妓である...
長谷川時雨 「お墓のすげかえ」
...この地味な作家を憶(おも)い出すのだ...
林芙美子 「落合町山川記」
...地味な黒服を着ており...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...冬は地味な、粗末な綿入の上に渋茶色のチャンチャンコ、茶色の小倉帯、紺飛白(こんがすり)の手縫足袋...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
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