...賽路の兩側に地口行燈のならべるはよけれど...
大町桂月 「金華山」
...理髪床(かみゆひどこ)の親仁(おやぢ)が好く地口(ぢくち)といふものだ...
薄田泣菫 「茶話」
...いつか一週間も逢わないでいて久しぶりにお宮のいる家の横の露地口で出会った時のようにげらげら顔を崩(くず)しながら「自家の主婦さん...
近松秋江 「うつり香」
...H温泉旅館の前庭の丸い芝生(しばふ)の植え込みをめぐって電燈入りの地口行燈(じぐちあんどん)がともり...
寺田寅彦 「沓掛より」
...地口(じぐち)や駄洒落(だじゃれ)は床屋以下に流通している時代ではあるまいか...
寺田寅彦 「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」
...問題は地口じゃない...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...わたくしは郵便箱の立っている路地口の煙草屋で...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...すぐさま自転車預り所(どころ)と金物屋との間の路地口に向けられるのである...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...人の出入は他の路地口に比べると至って少ない...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...一方は路地口に有頂天(うちょうてん)である...
中里介山 「大菩薩峠」
...文句にも地口にもならない」「麻絲...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...路地口に染物の看板の出てゐる家があつたので...
林芙美子 「瀑布」
...むやみに縁語を入れたがる歌よみはむやみに地口(じぐち)駄洒落(だじゃれ)を並べたがる半可通(はんかつう)と同じく御当人は大得意なれども側(はた)より見れば品の悪きこと夥(おびただ)しく候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...壮語的ロマンティシズムと極めて低俗な万歳的地口とが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...フランス流の地口でも好い...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...こいつはへたな地口だ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ほかの連中は巨漢を残して狭い路地口を押合いヘシ合い逃げて行った...
夢野久作 「冥土行進曲」
...手を振って貧民街のイロハ長屋の露地口まで帰って来ると...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
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