...茶の花――石蕗の花観音経――修證義飯鮹は、煮るに酒も醤油もないから茄でゝをく、此地方の地口に、「ようもいひだこ、すみそであがれ」といふのがある、敬坊が来たら、酢味噌で食べさせて、うんと不平をいつてやらう...
種田山頭火 「其中日記」
...いつか一週間も逢わないでいて久しぶりにお宮のいる家の横の露地口で出会った時のようにげらげら顔を崩(くず)しながら「自家の主婦さん...
近松秋江 「うつり香」
...地口(じぐち)や駄洒落(だじゃれ)は床屋以下に流通している時代ではあるまいか...
寺田寅彦 「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」
...わたくしはいつも此路地口から忍び入り...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...式亭三馬(しきていさんば)が戯作浮世床(げさくうきよどこ)の挿絵に歌川国直(うたがはくになほ)が路地口のさまを描いた図がある...
永井荷風 「路地」
...一方は路地口に有頂天(うちょうてん)である...
中里介山 「大菩薩峠」
...大變なことになりましたよ」眞夜中の路地口から怒鳴り込むガラツ八です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...露地口(ろじぐち)の戸の腰に雑巾(ぞうきん)をかけていた...
長谷川時雨 「一世お鯉」
...道玄坂の漬物屋の路地口にある...
林芙美子 「新版 放浪記」
...暗い路地口で松田さんに会った...
林芙美子 「新版 放浪記」
...路地口の窓を開けて...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...「南部の鮭で鼻曲り」というのはそれからはじまった地口だと講談で読んだことがあるが...
久生十蘭 「南部の鼻曲り」
...そんなところに宙ぶらりんになりながら地口をいうテはないでしょう...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...小勝(あたし)もそろそろ(この頃)売れて(浮いて)きた」と地口(じぐ)る挿話もおもしろかった...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...無暗に縁語を入れたがる歌よみは無暗に地口(ぢぐち)駄洒落を並べたがる半可通と同じく御當人は大得意なれども側より見れば品の惡き事夥しく候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...むやみに地口(じぐち)駄洒落(だじゃれ)を並べたがる半可通(はんかつう)と同じく...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...文句があるか」路地口に...
吉川英治 「松のや露八」
...先頃来から露地口を覗(のぞ)き見したり...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??