...土蔵は昔、食料品や貴重品を保管するために建てられた...
...我が家には広い土蔵があるので、夏休みには小屋にして子供たちが遊んでいます...
...土蔵から古い書類を取り出したら、あの人の家系図が出てきた...
...土蔵の中は湿気が多く、蔵書が傷みやすいため、注意が必要である...
...まるで時代劇の世界にいるかのような、白壁と黒い屋根の土蔵が連なる風景が美しい...
...土蔵が女中の盲点に入っていたのは併し無理はなかった...
江戸川乱歩 「悪霊」
...彼等は大きな土蔵に住んでいた...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...駝鳥の卵をもみんな土蔵の恰好に鋳直(いなほ)したいと思つたらしかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...一方の手に土蔵の鍵を持っていた...
田中貢太郎 「春心」
...前の白壁の土蔵も危くはありはせぬかと思はれるばかりであつた...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...しかし、これは仕方がありません、点取り宗匠連が金を使って、なるべく自分の名を大きくしておかないと商売になりませんからね、一つは商売上の自衛から出ているのですが、面白いのは、一茶の子孫連中が、その祖先の有難味にいっこう無頓着で、一茶が最後の息を引取った土蔵――それは今でも当時のままに残っておりますが、左様、土蔵といったところで、一間半に二間ぐらいのあら壁作(かべづく)りのおんどるみたようなもので、本宅が火事に逢ったものだから、一茶はこの土蔵の中に隠居をして、その一生涯を終りました、その土蔵の中へ、ジャガタラ芋(いも)を転がして置きました、たまに、わたしどもみたような人間が訪れて礼拝するものですから、その子孫連中があきれて、何のためにこんな土蔵を有難がるのか、わからない顔をしている有様が嬉しうございました……西洋の国では、大詩人が生れると、その遺蹟は国宝として大切に保護しているそうですが、日本では、一茶のあの土蔵も、やがて打壊されて、桑でも植えつけられるが落ちでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...土蔵のツイ側、ガラクタを入れた物置の梁(はり)に、両腕を縛った上、猿轡(さるぐつわ)まで噛まされた十五六の娘が、高々と吊されているのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...開いてやった土蔵の扉(と)からたった一人も逃げ出そうとする者のないのには...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...土蔵と母家(おもや)の間の路地は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...又左衛門は和助と相談して土蔵を破らせた...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それを土蔵の中へ返した...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...万両分限長崎屋の土蔵の中に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...土蔵も物置も、天井も床下も、わけても宇佐川鉄馬の居間は、嘗(な)めるように捜しましたが、娘一人隠すほどの場所もなく、簪(かんざし)一つ、紐一本落ちてはいなかったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...倅(せがれ)の染五郎を土蔵の二階に閉(と)じ籠(こ)めてしまいました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「土蔵へ入ろうとして...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...土蔵や洗面所の方もすっかり手入れしました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...矢島優善が台所町の土蔵から書籍を搬出するのを...
森鴎外 「渋江抽斎」
...質屋の土蔵から幾個かのつづらが母の前に持ち出された...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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