...彼は黙って土瓶の水を茶碗に注(つ)いで飲んだ...
池宮城積宝 「奥間巡査」
...」ちと以前より、ごそごそと、台所で、土瓶、炭、火箸、七輪...
泉鏡花 「薄紅梅」
...土瓶形(どびんがた)...
江見水蔭 「探檢實記 地中の秘密」
...あれを飲ませましたら」と私が土瓶を見せると...
橘外男 「葛根湯」
...そしてとろ火で湯を沸かしてある支那製の古い土瓶について説明して聞かした...
徳田秋声 「黴」
...鍋(なべ)や土瓶(どびん)のやうなものが...
徳田秋声 「チビの魂」
...酒(さけ)どうしたえ」小柄(こがら)な爺(ぢい)さんはひよつと自在鍵(じざいかぎ)の儘(まゝ)土瓶(どびん)を手(て)もとへ引(ひき)つけて...
長塚節 「土」
...土瓶敷(どびんしき)の上(うへ)に卸(おろ)した...
夏目漱石 「門」
...酒のはいった小さい土瓶(どびん)が置いてある...
林芙美子 「河沙魚」
...(土瓶出せ)と怒鳴る...
葉山嘉樹 「牢獄の半日」
...上手に土瓶をひきよせ...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...例の土瓶面のイワン・アントーノヴィッチが法廷の大広間へ顔を出すと恭しく一礼した...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...モロに足もとの土瓶をひっくり返した...
正岡容 「圓太郎馬車」
...」と土瓶をかけた箱火鉢を...
眞山青果 「茗荷畠」
...床几の上の土瓶より茶碗に茶をつぎて盆にのせ「お茶を一つお上りなさいまし」と出す...
三木竹二 「いがみの権太」
...これにて権太びつくりし「何をして居やがるのだ」と叱(しか)りつけ「早くいつてさういへ」といひつつ立身(たちみ)にて土瓶をとり...
三木竹二 「いがみの権太」
...人々が土瓶を提げてお粥を貰いに行くのであるから...
柳田国男 「故郷七十年」
...彼女は土瓶を冠(かぶ)って湯を飲んだ...
横光利一 「南北」
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