...誰か来てくれエ!」土気色の顔...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...毎日見えつ隠れつあたかも影の如く従うて来ていた土気色の若者であった...
江見水蔭 「丹那山の怪」
...口を大きく開け――私のところからも土気色の喉の奥を覗き込むことができた...
ジョージ・オーウェル George Orwell The Creative CAT 訳 「象を撃つ」
...同様に土気色になり眼をつぶり...
田中英光 「さようなら」
...最近は特に色つやが悪くて土気色(つちけいろ)をしている...
谷崎潤一郎 「鍵」
...家(うち)も見窄(みすぼ)らしかったが、主人も襟垢(えりあか)の附た、近く寄ったら悪臭(わるぐさ)い匂(におい)が紛(ぷん)としそうな、銘仙(めいせん)か何かの衣服(きもの)で、銀縁眼鏡(ぎんぶちめがね)で、汚い髯(ひげ)の処斑(ところまだら)に生えた、土気色をした、一寸(ちょっと)見れば病人のような、陰気な、くすんだ人で、ねちねちとした弁で、面(かお)を看合(みあわ)せると急いで俯向(うつむ)いて了う癖がある...
二葉亭四迷 「平凡」
...一たび其人の土気色した顔が見え...
二葉亭四迷 「平凡」
...それにこの恐(おッそ)ろしい臭気は! 随分と土気色になったなア! ……これで明日(あす)明後日(あさって)となったら――ええ思遣られる...
ガールシン 二葉亭四迷訳 「四日間」
...間もなくその姿が現われたが、それは普通の労働者ではなく、黒の学者服を身にまとった、脊丈(せい)の高い、痩せた、土気色をした、弱よわしそうに見える男であった...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...かみそりの当った土気色の顔に...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トビアス・ミンデルニッケル」
...そして狭い部屋の空気で土気色になった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...殆んど土気色である...
三好十郎 「好日」
...土気色に顔を変じて...
吉川英治 「三国志」
...面を土気色にしているのであった...
吉川英治 「私本太平記」
...まったく土気色(つちけいろ)になってしまった...
吉川英治 「神州天馬侠」
...土気色な顔を持った町人は立ち竦(すく)んでしまった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...「兵隊さん」「?」土気色(つちけいろ)に...
吉川英治 「松のや露八」
...土気色になった自分の顔いろを...
吉川英治 「宮本武蔵」
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