...営養の悪い土気色(つちけいろ)の顔が真直に肩の上に乗っていた...
有島武郎 「カインの末裔」
...しかもその顔色が土気色をしていて...
江見水蔭 「丹那山の怪」
...毎日見えつ隠れつあたかも影の如く従うて来ていた土気色の若者であった...
江見水蔭 「丹那山の怪」
...口を大きく開け――私のところからも土気色の喉の奥を覗き込むことができた...
ジョージ・オーウェル George Orwell The Creative CAT 訳 「象を撃つ」
...土気色をした瘠(や)せて枯木のように乾干(ひから)び切った埃及の木乃伊を連想する我らの木乃伊の概念を越えて...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...土気(つちけ)色のオドオドした顔といった方がいいのかも知れません...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...血の気の失せた土気色の顔に...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「唇のねじれた男」
...」郷土気分のものだけに...
徳田秋聲 「歯痛」
...わたくしが日本の風土気候について感ずる所は悉(ことごと)くロッチの書中に記載せられている事を知るのである...
永井荷風 「西瓜」
...建築は元(もと)より人工のものなれば風土気候の如何(いかん)によらず亜細亜(アジヤ)の土上(どじょう)に欧羅巴(ヨウロッパ)の塔を建(たつ)るも容易であるが...
永井荷風 「日和下駄」
...それにこの恐(おッそ)ろしい臭気は! 随分と土気色になったなア! ……これで明日(あす)明後日(あさって)となったら――ええ思遣られる...
ガールシン 二葉亭四迷訳 「四日間」
...しかるにここに面白いのは千葉県上総の土気(とけ)辺では今日なお昔の通りホウコグサを用いる事が遺っているとの事である...
牧野富太郎 「植物記」
...『後漢書』東夷列伝に、〈倭(わ)韓の東南大海中にあり云々、その地おおむね会稽(かいけい)東冶(とうや)の東にあり、朱崖耳(たんじ)と相近く、故にその法俗多く同じ云々、土気温暖、冬夏菜茹(さいじょ)を生じ牛馬虎豹羊鵲(じゃく)なし〉...
南方熊楠 「十二支考」
...殆んど土気色である...
三好十郎 「好日」
...面を土気色にしているのであった...
吉川英治 「私本太平記」
...土気色な顔を持った町人は立ち竦(すく)んでしまった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...土気いろの顔を見せた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...土気(つちけ)いろに顔を変えた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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