...自分の健康が掘りだしたばかりの土塊のような苛辣(からつ)な北海道の気候に堪えないからとは言いたくなかったので...
有島武郎 「星座」
...この土塊(つちくれ)のお蔭でこれが漸(ようや)く明るくなったような気がする...
伊波普猷 「土塊石片録」
...例の土塊ははげしく上下左右へ震動(しんどう)したようであった...
海野十三 「海底都市」
...すこしばかりこんもりと盛り上った土塊(どかい)や...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...それは紡績工場とその塀越しの炭屋の倉庫との間に取残された妙な土塊の中の洞穴であったが...
海野十三 「深夜の市長」
...ちょうど土塊をおし分けて...
薄田泣菫 「初蛙」
...その定まった形のない土塊(つちくれ)が身振りをしたり罪を犯したりすること...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...そのことごとくが皆ただの土塊に変わってしまった...
寺田寅彦 「柿の種」
...それには私の過去の道筋で拾い集めて来たあらゆる宝石や土塊や草花や昆虫や...
寺田寅彦 「厄年と etc.」
...余は土塊(つちくれ)を投げつけた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...人だか土塊(つちくれ)だか分らない坑掘(あなほり)になり下(さが)る目的の逃亡とは...
夏目漱石 「坑夫」
...一気に両掌の土塊を柱に固めつけた...
牧野信一 「心象風景」
...土塊(つちくれ)と一しょに金(きん)の這入った壺を掘り出す...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...偏(ひと)へに土塊(つちくれ)の如く...
夢野久作 「白くれない」
...土塊(どかい)の群れを思わせる将士の列はいつまで何の声だになかった...
吉川英治 「私本太平記」
...土塊(つちくれ)をぶつけたり...
吉川英治 「神州天馬侠」
...偉い酒の好きな仏様だと見えて……』そういって何か土塊のようなものを...
若杉鳥子 「ある遊郭での出来事」
...心して踏むその足許からは断えず音を立てて白色の土塊が落ちてゆくのだ...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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