...灰色(はいいろ)の土塊(どかい)が長く幾畦(いくあぜ)にもなっているかと思うと...
ストリンドベルヒ August Strindberg 有島武郎訳 「真夏の夢」
...両側から流れ寄つて来るみたいな泥の海に掻き残された大きな土塊の島が浮ぶ...
伊藤永之介 「押しかけ女房」
...与謝野君ですか……与謝野君の玉と珍重する材料を僕はつまらぬ土塊(つちくれ)をひねくって居るように見えてならないです...
伊藤左千夫 「子規と和歌」
...形の崩れた土塊になつて了ふのだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...十四五にもなったであろうその土塊は...
海野十三 「海底都市」
...素肌のまま土塊をおし分けて立ち上り...
薄田泣菫 「独楽園」
...土塊のからからに乾いた黍畑の畔に...
薄田泣菫 「独楽園」
...そこらの土塊(つちくれ)や草葉のなかを押分けて...
薄田泣菫 「独楽園」
...今まではただの不規則な土塊であったものが...
寺田寅彦 「空想日録」
...彼はその中に自分と同じ魂を見出した――土塊に執着してる土地の子をではなく...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そして片手に土塊(つちくれ)を掴んで投げつけた...
豊島与志雄 「少年の死」
...初めはエトナを一つの大きな土塊として遠く眺めていたが...
野上豊一郎 「エトナ」
...永遠の土塊が存在してゐる...
萩原朔太郎 「宿命」
...一気に両掌の土塊を柱に固めつけた...
牧野信一 「心象風景」
...奥の院への坂径をまつしぐらに駈け登つて行く牝馬の後ろ姿を土塊に似た眼玉でどんよりと見あげてゐた...
牧野信一 「夜見の巻」
...まず土塊をもって人間を作り...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...偏(ひと)へに土塊(つちくれ)の如く...
夢野久作 「白くれない」
...からかッてやろうかしら」手にさわった土塊(つちくれ)をつかんで...
吉川英治 「神州天馬侠」
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