...』『全體で二百圓あれア可(いゝ)んですつて...
石川啄木 「鳥影」
...十圓札一枚は貰へた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...途端にダアとなって震えながら百圓札を一枚気張って呉(く)れたよ...
大阪圭吉 「カンカン虫殺人事件」
...おうしうせんそうに使つたお金はおどろくなかれ三千おく圓だといふ...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...朝つから蕎麥(そば)を二杯食つた切りで、山の手一圓から、芝まで駈け廻つたんで――」「呆れた野郎だ、また空(から)つ尻(けつ)か」「お察しの通りで」「お上の御用で、何時何處へ飛ぶかわからない身體だ、せめて二朱(しゆ)なり一分なり、要心金は持つて居るものだよ、それが御用聞のたしなみだ――と言つても、俺も三百も持つてゐないことはあるがね」平次はさう言つて苦笑ひするのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一萬圓にも匹敵したでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...強いやうでも弱いものですね」圓三郎までが悟(さと)つたことを言ふのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...黒いウールの外套だつて五拾圓とは出してゐない筈だ...
林芙美子 「雨」
...その下にあった奉書包みの書付をポーンと圓太郎の前へ放った...
正岡容 「圓太郎馬車」
...白いほど青くなって飛び込んできた師匠の三遊亭圓朝だった...
正岡容 「圓太郎馬車」
...圓朝の枕もとにあった煙草盆の火をうつすと...
正岡容 「圓朝花火」
...引抜きで浅黄の襦袢ひとつになって圓朝は...
正岡容 「小説 圓朝」
...犬猫ならでもだんだん周囲の所在が朧に見えてくるようにいま圓朝も心の闇の中に薄々行く手の何ものかの見えだしてくることを感じたのだった...
正岡容 「小説 圓朝」
...俗に喇叭(ラッパ)の圓太郎...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...三遊亭圓朝無舌居士...
正岡容 「我が圓朝研究」
...二十圓を無意味に投出した後の心持は寂しかつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...圓山公園の煙草屋に朝鮮物の小抽出(ひきだし)のついた小箪笥が店に置いてあつた...
室生犀星 「京洛日記」
...武藏の圓明流――五輪書の最後の一句も亦...
吉川英治 「折々の記」
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