...図々しくも革命党に入って来た罪を懲らしめてやりたくなって溜らなくなったが...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...ところがその女が図々しくも奥様を訪問してね...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鉄の処女」
...図々しくも母屋に乗り込み...
太宰治 「如是我聞」
...一面識だけある本屋の社長に図々しくも売ってきて貰う...
田中英光 「野狐」
...図々しくもぬけぬけと舞い上ったりしてもいいものだろうか...
谷譲次 「踊る地平線」
...「図々しくも金五両をたばかり...
直木三十五 「新訂雲母阪」
...「こういうお土産(みやげ)があるから、図々しくも、やって来てみる気になったのさ」とがんりきは、早くも長火鉢の前に坐り込んでしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...図々しくも先方の出ようを見ていると...
中里介山 「大菩薩峠」
...図々しくも敷きっぱなしの蒲団の中へ...
中里介山 「大菩薩峠」
...ところでガラッ八、その吹矢は一体誰のだえ」「それが可笑(おか)しいんで――」「何が?」「親分も知っていなさるだろうが、田代屋の総領というのはあの水道端の又五郎って、親仁(おやじ)にも弟にも似ぬ、恐ろしい道楽者だ」「そうか、あの水道端の又五郎は、田代屋の倅か」「それですよ親分、十年も前に勘当されて、しばらく海道筋(かいどうすじ)をごろついていましたが、一年ばかり前、芸妓(げいしゃ)上がりのお半という女房と、取って八つになる、留吉という倅を伴(つ)れて帰って来て、図々しくも、田代屋のツイ隣に世帯を持ったものだ」「フフ、話は面白そうだな」「呆れた野郎で、世間では、田代屋の身上(しんしょう)に未練があって、古巣を見張りかたがた戻って来たに違(ちげ)えねえって言いますぜ」「そんな事もあるだろうな」「吹矢はその小倅の留吉のだから面白いでしょう」「何だと、八、なぜ早くそう言わねえ」「へッ、へッ、話をこう運んで来なくちゃ、親分が動き出さねえ」「馬鹿野郎、掛引なんかしやがって」そう言いながらも平次は、短い羽織を引っ掛けて、ガラッ八を追っ立てるように、水道端に向いました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...おまけにたった今図々しくも彼女の手を握ろうとさえしたのだ! 私は...
平林初之輔 「秘密」
...図々しくも一週間休暇をくれと言って...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...そのためにあの詐欺師が図々しくも内実を知ったのです...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...「今が今まで、図々しくも私は、皆様方とお友達のように致して参りました...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...図々しくも「お前の病気を治(なお)してやる」と約束するものが出て来ようものなら...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ちょうどその時一人の下僕が図々しくもテーブルの上のご馳走に手をかけるのを見ると...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...中には図々しくも直接行動に出て...
夢野久作 「霊感!」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??