...また動作の大部分が因襲的なので...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...幾十年もしくは幾百年幾千年の因襲的(いんしゅうてき)法則をもって個人の権能を束縛する社会に対して...
石川啄木 「初めて見たる小樽」
...因襲的な感情のある許りであつた...
石川啄木 「弓町より」
...季題研究は全然因襲的雰囲気から脱離して...
種田山頭火 「最近の感想」
...よし儀礼的因襲的に用いられるばあいがあるにしても...
津田左右吉 「建国の事情と万世一系の思想」
...過去の支那に行われていた因襲的な考が...
津田左右吉 「日本に於ける支那学の使命」
...最早向(さ)きの因襲的偶像...
綱島梁川 「予が見神の実験」
...それはとにかく彼がミュンヘンの小学で受けたローマカトリックの教義と家庭におけるユダヤ教の教義との相対的な矛盾――因襲的な独断と独断の背馳(はいち)が彼の幼い心にどのような反応を起させたか...
寺田寅彦 「アインシュタイン」
...過去何百年来歌舞伎(かぶき)や講談やの因襲的教条によって確保されて来た立ち回りというものに対する一般観客の内部に自然に進行するところのリズムがまさしくスクリーンの上に躍動するために...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...あの因襲的な初歩の手法を用いて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...我々が単に因襲的に種的に働くということは...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...社会的因襲的に過去からとして要請せられるのである...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...行為的直観の立場から我々の自己の因襲的な先入見...
西田幾多郎 「デカルト哲学について」
...この因襲的結婚に私が屈従したのは私の周囲の結婚に対する無理解とそして私の弱少の結果で御座いました...
長谷川時雨 「柳原※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子(白蓮)」
...因襲的な過去の亡霊にしがみ付いて...
宮本百合子 「概念と心其もの」
...因襲的な鑑賞と歴史とが覆えされる時は来るでしょう...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...因襲的につつましやかな日本婦人の血を受け継いだ彼女たちの大部分は...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...しかしながら因襲的道徳に鋳られし者が習慣性によって壕の埋め草となり蹄の塵となるのは豕が丸焼きにされて食卓に上るのと択ぶところがない...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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