...嬉しげに囀(さへづ)り交(かは)いたと申す...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...葭原雀は又しても囀(さえず)り出した...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...こつちへよろけ乍ら忙し相に食を求めてすばしこく走つて行く(三月五日)初春の日今日は春のやうに暖い裏の空地で雀が一杯囀つて居る姿は一羽も見え無い見て無くても歌だけ聞える自分はぢつとしてゐられ無いで外へ飛び出す往來は賑やかだ...
千家元麿 「自分は見た」
...白髭の学校の校長やよく囀(さえず)る雑貨屋のお内儀(かみ)...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...それらしいのがをり/\軒端近く来ては囀づる...
種田山頭火 「行乞記」
...薔薇(ばら)のあわれな小さな花弁にして囀(さえず)りの罪を犯したものを...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...鳥の囀りと云へば梅の木に鳴く鶯よりも...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...囀鳥の聲を聞く由もなく...
萩原朔太郎 「宿命」
...小鳥たちは晴れやかに囀るだらう...
原民喜 「鎮魂歌」
...囀っている小鳥たちの声の中に...
火野葦平 「花と龍」
...時たま椿の木蔭から目白が囀り...
牧野信一 「籔のほとり」
...最高い処に鳥が囀(さえず)つて居て最低い処に猫が寐て居る意匠抔(など)は古今の名画といふても善い...
正岡子規 「墨汁一滴」
...この頃は大分ちがった囀りを交えるようになった...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...またあるいはあの囀りの言葉がもしわかるものならば...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...雀は知らぬ顔をしてチュンチュンと囀(さえず)っています...
夢野久作 「若返り薬」
...チチチチと囀(さえず)りに明けかけている...
吉川英治 「私本太平記」
...囀(さえず)りぬく...
吉川英治 「私本太平記」
...口達者な長屋女房の揶揄(からかい)半分な囀(さえず)りのなかに...
吉川英治 「宮本武蔵」
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