...今二匹が噬合ひはじめて...
巌谷小波 「こがね丸」
...さては此奴(こやつ)が噬(か)みしならんト...
巌谷小波 「こがね丸」
...噬(か)みかかるをば文角は...
巌谷小波 「こがね丸」
...疾(と)くわが咽喉(のど)を噬(か)みたまへ」ト...
巌谷小波 「こがね丸」
...「すべてを呑噬(どんぜい)するもの」の影であった...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...みなその呑噬(どんぜい)の機会をまつをもって少しく我に乗ずべき隙あらばたちまちその国体を亡(うしな)うに至らん...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...当時のあらゆる党派の為政家らを呑噬(どんぜい)してる災厄の犠牲となっていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...やがて立て直して反噬(はんぜい)の牙を揃える...
中里介山 「大菩薩峠」
...後に臍(ほぞ)を噬(か)むとも及(およ)ばぬであろう云々(うんぬん)...
中島敦 「文字禍」
...主人ががら/\いつては引き留めたがるが本當に麥飯と大根とそれから乾(ごまめ)ばかり噬つて我慢をしなければならぬから...
長塚節 「濱の冬」
...気象学会より寄贈せられたる鑵詰を噬(かじ)りて飢(うえ)を凌(しの)ぎ...
野中到 「寒中滞岳記」
...臍(ほぞ)を噬(か)んでいる胸元を貫くような午砲(ごほう)の響(ひびき)...
二葉亭四迷 「浮雲」
...人を噬(か)んだ犬を晒者(さらしもの)にする刑罰があるかと思えば...
穂積陳重 「法窓夜話」
...その口大にして人脚を噬(か)む...
南方熊楠 「十二支考」
...下女が欠を噬(か)み殺す...
森鴎外 「独身」
...薔薇(そうび)をこそ詩にも作れ林檎をば噬(か)までやわ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...後悔臍(ほぞ)を噬(か)む共及ばぬような大事件が出来(しゅったい)するその最初の一刹那なのである...
夢野久作 「謡曲黒白談」
...それもいわゆる噬臍(ぜいせい)の悔(く)いなるもので...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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