...直ぐに噛み砕くであらう次の木虱をねらつてゐるのだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...噛み砕く歯が欲しい...
種田山頭火 「其中日記」
...かけらがくちびるからひっこんだと見ると急に四股(しこ)を踏むようなおおぎょうな身振りをしながらばりばりとそのガラスを噛み砕く音を立て始めた...
寺田寅彦 「柿の種」
...噛み砕く音がだんだんに弱く細かくなって行った...
寺田寅彦 「柿の種」
...橙紅色の丸薬のような実の落ち散ったのを拾って噛み砕くと堅い核の中に白い仁(にん)があってそれが特殊な甘味をもっているのであった...
寺田寅彦 「郷土的味覚」
...亡者どもが一人の死人を噛み砕く音である...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...歯は一枚もなくなるまで噛み砕くだろう...
室生犀星 「舌を噛み切った女」
...開口器を噛み砕くかと思うほど苦悶し初めた...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
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