...噎(む)せかえるような強い香水...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「梟の眼」
...はじめのうちは煙を咽喉(のど)へ入れるとたちまち噎(む)せかえり...
寺田寅彦 「喫煙四十年」
...路が暗いんでいつまでも煙が這(は)ってるように感じたり噎(む)せっぽく思ったのかも知れない...
夏目漱石 「坑夫」
......
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...噎(む)せかえりそうにけぶたいのだ...
本庄陸男 「石狩川」
...隅々にまでも噎せつぽいやうな甘気な香りがこびりついてゐるやうな感じにも堪へられず...
牧野信一 「早春のひところ」
...濛々とする秣草のほこりに噎せ反つて...
牧野信一 「剥製」
...噎(む)せはしなかった...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...彼は一と息に飲みほそうとして噎(む)せ...
山本周五郎 「落葉の隣り」
...そうして自分も噎(むせ)びあげた...
山本周五郎 「桑の木物語」
...「早水さん待って呉れ」「…………」「わたしは戻るよ」吹きこむ粉雪に噎(む)せながら...
山本周五郎 「新潮記」
...噎(むせ)びながら続けた...
山本周五郎 「契りきぬ」
...なかば噎(むせ)びあげながらこう云った...
山本周五郎 「日本婦道記」
...来栖」「……斬ってくれ」道之進は噎(むせ)ぶように云った...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...……はてしもなく静かな野原の草イキレに噎(む)せかえりながら……何とはなしに流るる涙を...
夢野久作 「死後の恋」
...反対に彼の顔は流るる汗と水洟(みずばな)に汚れ噎(む)せて...
夢野久作 「木魂」
...そうして噎(む)せかえるほど芳烈な...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...思わず噎(む)せかえってゴホンゴホンと咳(せき)をしたが...
夢野久作 「老巡査」
便利!手書き漢字入力検索
スパイ防止法