...塩をふりかけたように月に噎(む)せた...
李孝石 「蕎麦の花の頃」
...但し此事は松太郎に対して噎(おくび)にも出さなかつた...
石川啄木 「赤痢」
...香気に噎(む)せびながらこの思いがけない連れを...
海野十三 「深夜の市長」
...女らしい体臭(たいしゅう)に噎(む)せると...
田中英光 「オリンポスの果実」
...こんどは激しく噎(む)せて咳き入りながら...
徳永直 「麦の芽」
...噎(む)せるからね...
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...烟に噎(むせ)んで引き返した...
森鴎外 「大塩平八郎」
...膈噎(かくいつ)の病で亡くなつた...
森鴎外 「栗山大膳」
...噎(む)せるように感じられた...
山本周五郎 「薊」
...彼は一と息に飲みほそうとして噎(む)せ...
山本周五郎 「落葉の隣り」
...そして噎(むせ)るように笑いながら去っていった...
山本周五郎 「つばくろ」
...なかば噎(むせ)びあげながらこう云った...
山本周五郎 「日本婦道記」
...八重は噎(むせ)びあげながらいった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...どうぞ色いろお叱り下さいまして……」そう云いかけたまま噎(むせ)びあげてしまった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...新しい木の香が噎(むせ)っぽく匂ってきた...
山本周五郎 「柳橋物語」
...そのときはじめてあたしにわかったのよ」おせんは噎びあげながらそう云った...
山本周五郎 「柳橋物語」
...烈しく噎(む)せびながら湯の中に突立った...
夢野久作 「鉄鎚」
...埃(ほこり)に噎(む)せるばかりでは...
夢野久作 「白髪小僧」
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