...ほっとした驢馬が一と声景気よく嘶く時には――殊にそれが晩方で...
李孝石 「蕎麦の花の頃」
...勇める駒の嘶(いなな)くと思へば夢はふと覺めぬ...
石川啄木 「雲は天才である」
...出しぬけに遠くの方から馬の嘶きが聞えて来た...
薄田泣菫 「独楽園」
...馬はおびえたように嘶(いなな)いた...
田中貢太郎 「警察署長」
...横手(よこて)の馬小屋には馬が高く嘶(いなな)いて居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...鉄馬風に嘶(いなな)き...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...牛馬が驚いて嘶(いなな)く...
中里介山 「大菩薩峠」
...馬は足踏み嘶いて...
宮本百合子訳 「二つの短い話」
...羊や馬が嘶きはじめ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...馬嘶キテ白日ハ暮レ剣ヲ鳴シテ秋気ノ来タル我ガ心ハ渺トシテ際リ無ク河上ニ空シク徘徊ス*僕の知友に...
牧野信一 「「学生警鐘」と風」
...若者のタイキは花々しい嘶きを挙げて快走した...
牧野信一 「パンアテナイア祭の夢」
...私は真に馬のやうな大口をカツと開いてあられもない嘶きの喉を振りしぼり...
牧野信一 「武者窓日記」
...馬の嘶きに酷似した異様の笑ひ声を挙げて...
牧野信一 「武者窓日記」
...馬どもの嘶(いなな)く声はさけびと変った...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「剣のうた」
...短い嘶(いなな)きの声が二度ばかり聞えた...
山本周五郎 「風流太平記」
...味方の内の馬の嘶(いなな)きやすぐ其処(そこ)らの物音すら極めて鈍(にぶ)くしか聞えなかった...
吉川英治 「上杉謙信」
...……浅妻の嘶きが...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...嘶(いなな)かすな」義経は...
吉川英治 「源頼朝」
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