...併し理想を負ふ者の苦しみを嘗め知らざる者は...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...その端の糊を嘗め嘗め封をしているところだった...
海野十三 「深夜の市長」
...それぞれ夢中で鉛筆の先を嘗めたり...
佐野昌一 「虫喰ひ算大會」
...止めてしまおうという艱難まで嘗めましたが...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...さうして十分に口繕(つくろひ)をした上舌を出して唇を嘗めた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...すべて恐ろしく痛苦を嘗めた...
田山録弥 「小説新論」
...辛酸痛く嘗めし後...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...火災は遠くの地区を嘗めつくしてゆきました...
豊島与志雄 「古木」
...数々の戦乱の苦難や被征服の苦渋を嘗めつくし...
豊島与志雄 「砂漠の情熱」
...わが身既に久しく世の辛酸を嘗めるに飽きている折から...
永井荷風 「砂糖」
...鍋の破片へまけてやった味噌汁をぴしゃぴしゃと嘗めて居る音が聞えるように思われたり...
長塚節 「太十と其犬」
......
仁科芳雄 「NIELS BOHR」
...嘗めたこともない...
西村陽吉 「青い服の列」
...疾風のように総てを嘗め尽くす積りだった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...具(つぶ)さに辛酸を嘗めた幾十年を大学で過ごした...
牧野富太郎 「植物記」
...私は何んなに絶望して床の砂を嘗めたであろう...
松永延造 「職工と微笑」
...お汁(つゆ)をほんのすこし嘗めながら...
夢野久作 「豚吉とヒョロ子」
...しかしなぜその薬を嘗めなかったか...
和辻哲郎 「孔子」
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