...嘆美でもありません...
モオパッサン 秋田滋訳 「墓」
...男たちからは嘆美の祭壇とされたあの青春の女性はやはりこの自分なのだろうか...
有島武郎 「或る女」
...思はず画の花の如く美しいと嘆美するではないか...
有島武郎 「描かれた花」
...それで我々はカント並びにデュ・プレルの開闢論を嘆美はするが...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...盲目的に嘆美してはならないし...
寺田寅彦 「相対性原理側面観」
...俳諧の理解ある嘆美者クーシュー(Paul-Louis Couchoud)はアメリカ文化と日本文化の対蹠的(たいせきてき)なことを指摘し自分らフランス人はむしろ後者を選ぶべきではないかと言っている...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...われわれはここではただエピキュリアンのこれらの驚くべき偉大なる臆断を嘆美すればよい...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...今に(およ)んでなお人をして欽仰(きんぎょう)嘆美の情...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...既成の新聞への追従・嘆美の態度の告白に外ならないだろう...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...この小さい嘆美者には...
夏目漱石 「明暗」
...自分のまわりを眺めたときのあの、畏懼(いく)と、恐怖と、嘆美との感じを、私は決して忘れることはありますまい...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「メールストロムの旋渦」
...鶴村が頻りに嘆美の声を挙げるので...
牧野信一 「眠い一日」
...あの誇らかな冷静な人々を嘆美します――しかし彼等をうらやましいとは思いません...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...その毒薬の威厳を嘆美し...
夢野久作 「暗黒公使」
...その都度嘆美の叫びを擧げずにはゐられなかつた心理過程もほゞ想像の出來ることである...
吉江喬松 「山岳美觀」
...犬の糞ほどな価値ともみられぬ悪の嘆美時代を呼んできたらしくみえる...
吉川英治 「私本太平記」
...悪を嘆美(たんび)したり...
吉川英治 「親鸞」
...「仏」のように清浄な肉の感じを嘆美せずにはいられなかった...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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