...隠れ蓑や隠れ笠のあつた祖国の昔を嘆ずるものも...
芥川龍之介 「僻見」
...余は霧の如きものの常に身邊を圍繞して晴れざることを嘆ずる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...衣類其他は他より差入はなきも別に不自由を嘆ずる模樣なし...
石川啄木 「日本無政府主義者陰謀事件經過及び附帶現象」
...翠帳紅閨(すいちょうこうけい)に枕を並べて比翼連理(ひよくれんり)の語らいに夜の短かさを嘆ずることとはなった...
海野十三 「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」
...嘆ずべきかな...
大町桂月 「鹿島詣」
...我が生の須臾なるを嘆ずることをやめよ...
大町桂月 「北總の十六島」
...喜怒哀楽を持つ生きたわれわれ凡夫(ぼんぷ)の美をその中に見ることの尠(すくな)いのを嘆ずるのも已(や)むを得ない...
高村光太郎 「本邦肖像彫刻技法の推移」
...クロニオーン之を眺めて其最期の近づくを嘆ず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...しか嘆ずれば之を聞き無數の群は又嘆く...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...人は老(おい)を嘆ずるが常なり...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...これ司税者の常に嘆ずる所...
原勝郎 「貢院の春」
...千載の遺憾(いかん)として唯(ただ)不幸を嘆ずるのみなりしが...
福澤諭吉 「蘭学事始再版之序」
...ねえ」「……強い……何にしても強い……」嘆ずるように左楽老人が口を開いた...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...世俗の共に見聞する者を以て之を嘆ずる也...
箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...無用となる日を嘆ずべきであろうか...
柳宗悦 「工藝の道」
...嘆ずるには及びません」と...
吉川英治 「三国志」
...老いを嘆ずるには...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...勝保の談を聞きてますます左内と半面なきを嘆ず...
吉田松陰 「留魂録」
便利!手書き漢字入力検索