...義雄は自分自身の現在の立ち場をよく嗅ぎつけることが出來た...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...風に運ばれる野獸のにおいを嗅ぎつけた獵犬のように...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...地を嗅ぎ嗅ぎ横へ外(そ)れて行くムク犬のあとを監視するように跟(つ)いて行きました...
中里介山 「大菩薩峠」
...――とんだ綺麗な娘だつて言ひますよ」ガラツ八は到頭大變な事を嗅ぎ出して來ました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...物馴れた平次は嗅ぎ出しておりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――一體何を嗅ぎ出して來たんだ」「褒美附の搜し物ですよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...變な野郎が何處に居るんだ」八五郎はどうやら妙なものを嗅ぎ出して來たらしいので...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あんなによく慄へる細い音はすぐ私のまつ青の顔を遠くから嗅ぎつけてしまひます...
原民喜 「かげろふ断章」
...「君は見たか ほんの微かな香りの中に親しい匂いを嗅ぎつけた 馬たちの身体が打ち震えるのを?」[30] ラマルチーヌ 一七九〇ー一八六九 詩人...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...鼻の先きへぶつかつたものなら何によらずクンクン嗅ぎまはさずには措かぬ鼻づらは...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...何を嗅ぎつけたのか知りません...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...メアリ嬢に嗅ぎつかれやしないかと半分恐れて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...諸酋長(しゅうちょう)獅の皮を剥製(はくせい)し馬をして見狎(な)れ嗅ぎ狎れしむと...
南方熊楠 「十二支考」
...大人が受けている自由を吾々は禁ぜられているのです……ですから異性の香(におい)を嗅ぎながら眼を閉じて……」記者はこれ以上書く勇気を持たぬ...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...途中で出会うたんびに一々尻を嗅ぎまわってイガミ合っていては...
夢野久作 「鼻の表現」
...酒などの匂ひの入交(いりまじ)るのを嗅ぎ乍(なが)ら色んな店を覗(のぞ)いて歩いた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...主人の秘事を嗅ぎ知って...
吉川英治 「私本太平記」
...お役人衆が嗅ぎつけるかしてくれればいいがと...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
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