...その留守に気の弱い妻が小屋から追立てを喰うのは知れ切っていた...
有島武郎 「カインの末裔」
...俺の所には喰うものはないからややもすれば足の先および耳鼻の類が危険だから...
有島武郎 「星座」
...明日の仕度もあるから喰うだけ獲て来たというて...
高頭仁兵衛 「平ヶ岳登攀記」
...こうして先ず不意打ちを喰う恐れをなくして置いて...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...巻き添えを喰うのは馬鹿馬鹿しいことだと思って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...喰うものも喰わずに三代かかって溜めこんでも...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...守宮なら灯に集ってくる虫を喰うために檐下や壁を這いまわりますが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...皆上草履(うわぞうり)を穿(はい)て立(たっ)て喰う...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...これより先おきせは乳房の中に雀が巣喰うとて懊悩狂乱...
正岡容 「我が圓朝研究」
...長五 つまらねえトバッチリを喰うもんだ...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...「墓場の物を喰うがどうした...
山本周五郎 「お繁」
...殆んど喰うものも喰わずに溜めていると云ってもいい位であった...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...ほかに喰う品物(もん)が無いじゃあるまいし』『知らぬ菌蕈(なば)喰うて死んだ奴と鰒喰うて死んだ奴が一番...
夢野久作 「近世快人伝」
...もっとも、彼が、ただ喰うため、生きる世渡りのための、碌々(ろくろく)たる奉公人に過ぎなかったら、そういうことに触(ふ)れても、深い実態が小者にまで知れるわけもないが、彼の眼、彼の耳、彼の頭脳が、常に何ものかを求めて、敏感にそれを感受するので、(ははあ、そうか...
吉川英治 「新書太閤記」
...――そこで退陣となれば、追い撃ちを喰う...
吉川英治 「新書太閤記」
...たんと巣を喰うているそうな...
吉川英治 「宮本武蔵」
...喰うなあ後にしちゃあどうだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...好んで植物を喰う獣も...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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