...探偵小説の面白さの案外大きな部分を占めているのに一驚を喫するかも知れないのである...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...フェア・ヘーヴン丘(ヒル)でコケモモを満喫する時期に間にあうように森に帰った...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...今は涼風を満喫するような心もちでいつまでも立ち去りがたい心地がした...
高浜虚子 「別府温泉」
...さうしてあの惨めな敗北を喫する狸は...
太宰治 「お伽草紙」
...炭酸水を喫するような心持であたりの空気を胸一杯吸った...
谷崎潤一郎 「細雪」
...おもてに貞淑をよそおいながら心ひそかに復讐の快味を喫する人の...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...どこかで失敗を喫するのだ...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...それだけでも戰爭氣分を滿喫するに十分だつた...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...お琴の美しさを満喫するのが景物で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お琴の美しさを滿喫するのが景物で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...女房のお靜の晩酌のサービスを滿喫する平次ですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ひとたびイリの地を踏む者の一驚を喫する所なり...
日野強 「新疆所感」
...かの煙草を喫する者を見よ...
福沢諭吉 「教育の目的」
...日帰り乃至は一泊の旅には最も平易であり新緑と海の香りを満喫するに充分であらう...
牧野信一 「或るハイカーの記」
...こうして圓朝打倒の大旆(はた)を揚げた人たちはかえって内に外にいつも空しく惨敗を喫することとはなってしまったのだった...
正岡容 「小説 圓朝」
...ますます強く美しい肉体の歓びをも満喫する生活を持ってゆくとすれば...
宮本百合子 「結婚論の性格」
...牛肉を食べた後にパインナプルを喫すると消化が速い...
村井弦斎 「食道楽」
...膵液と腸液はどんな味だか知らんけれどもとにかく五種の液が消化する処へ五種の味を喫するのは自ら暗合しているね...
村井弦斎 「食道楽」
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