...今は涼風を満喫するような心もちでいつまでも立ち去りがたい心地がした...
高浜虚子 「別府温泉」
...さうしてあの慘めな敗北を喫する狸は...
太宰治 「お伽草紙」
...林屋に行き茶を喫す...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...烟草を喫するのもまた徒事...
永井荷風 「西瓜」
...無闇(むやみ)に煙草を喫す習慣である...
牧野信一 「ゼーロン」
...一服喫すといふ場合には...
牧野信一 「緑の軍港」
...巧みに煙草を喫することを練習したり...
牧野信一 「山男と男装の美女」
...こうして圓朝打倒の大旆(はた)を揚げた人たちはかえって内に外にいつも空しく惨敗を喫することとはなってしまったのだった...
正岡容 「小説 圓朝」
...ますます強く美しい肉体の歓びをも満喫する生活を持ってゆくとすれば...
宮本百合子 「結婚論の性格」
...全体人は生きているために食物を喫するけれども大食の者は食うために生きておるのだ...
村井弦斎 「食道楽」
...何(な)んでも肉の後に菓物を喫するのはいいよ...
村井弦斎 「食道楽」
...膵液と腸液はどんな味だか知らんけれどもとにかく五種の液が消化する処へ五種の味を喫するのは自ら暗合しているね...
村井弦斎 「食道楽」
...又帰途に白山の砂場で蕎麦を喫するを例とした...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...且つ飲み且つ喫する事は...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...彼等の満喫するに足る柔肌(やわはだ)のかいなに抱かれて...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...うかつに軍を出したら大敗を喫するであろうというのである...
吉川英治 「三国志」
...――英雄も時に悲敗を喫すれば惨たる姿じゃ...
吉川英治 「三国志」
...そちもそう考えるか」「思慮の乏しい日幡景親(かげちか)どのと共に惨敗を喫するよりは...
吉川英治 「新書太閤記」
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