...もう一度それらの人々とその喜びを倶(とも)にした...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...先刻のような毒々しい喜びはもはや消えていたが...
梅崎春生 「蜆」
...喜びの声もろとも扉をおして...
海野十三 「火星兵団」
...狼狽(ろうばい)と喜びの色とが同時に走った...
海野十三 「少年探偵長」
...子供の喜びさうな物を見つけて...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...「おまえだけは笑ったりなんかしないね! おれは……自分の懺悔(ざんげ)を……シルレルの喜びの頒歌(うた)でもって切り出したいのだ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...子供達の喜び方はどうだ!」そして久保田さんはまた...
豊島与志雄 「人の国」
...ジャヴェルはそういう深い喜びにおどり上がった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...異常な深い喜びをしかもう感じなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...およそ近世人の喜び迎えて「便利」と呼ぶものほど意味なきものはない...
永井荷風 「日和下駄」
...彼らは岡田の好意を喜びこそすれ...
夏目漱石 「行人」
...この喜びはたちまち一変して恐怖となりました...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「メールストロムの旋渦」
...それ自身の活動に喜びを感じ...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...感謝と喜びとで一ぱいになつて居ります...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「巴里の手紙」
...何とも云えない喜びである...
松永延造 「職工と微笑」
...銭(ぜに)を待ったことのない人の銭を持った喜びは...
森鴎外 「高瀬舟縁起」
...遠く来つ友もはるけく出でて来て此処に相逢ひぬ笑みて言(こと)なく無事なりき我にも事の無かりきと相逢ひて言ふその喜びを酒のみの我等がいのち露霜の消(け)やすきものを逢はでをられぬ湖(うみ)べりの宿屋の二階寒けれや見るみずうみの寒きごとくに隙間洩る木枯の風寒くして酒の匂ひぞ部屋に揺れたつ十一月二日...
若山牧水 「木枯紀行」
...だからこの種の歌には、ある心の深い悲しみ、苦しみ、喜び、あるいは湿やかな愛の情緒、などは現われて来ない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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