...その時には先を越されたなと思つて一寸淋しい氣がするが、又思ひ直して、前になつても後になつても本當の事は本當の事だ、偉い人と同じ事を考へたのは俺の名譽だと考へると、喜ばしい、心強い氣になつて、自分の古い事に感謝するのだ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...或る喜ばしい誓約をうけることになっているのを思い浮かべながら...
海野十三 「振動魔」
...これは喜ばしい事だと思う...
大隈重信 「永久平和の先決問題」
...――「いやはや、恋をしたことのない連中というものは、じつに物を知らんものですなあ! 僕は思うんですが、恋愛を忠実に描きえた人は未だかつてないですし、またこの優にやさしい、喜ばしい、悩ましくも切ない感情を描き出すなんて、まずまず出来ない相談でしょうねえ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...東京から来て仲間に入(はい)ってくれるのは喜ばしいと云う意を繰り返し諸君が述べる...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...幸運なる恋人にとっては一切の事物は喜ばしい...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...全体として小説のこの傾向は喜ばしいことである...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...突然の喜ばしい挙動を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...喜ばしい彼の再来...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼らは皆喜ばしい様子で...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...喜ばしいことこの上なく思ったのだ...
藤野古白 藤井英男訳 「戦争」
...喜ばしい刺※で一ぱいだつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...私がこんなに幸福なときには自然も喜ばしい筈である...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...)水俣の人の律儀なのは喜ばしい...
別所梅之助 「石を積む」
...そうして喜ばしい期待が...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「鉄道事故」
...より喜ばしいものになり...
三好十郎 「恐怖の季節」
...それが僕には吉報のやうにその日には喜ばしい事件が起つて來て...
室生犀星 「末野女」
...別に喜ばしいことだとも感じなく...
横光利一 「馬車」
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