...喘(あへ)ぎ喘ぎよろめき上ると...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...喘ぎ喘ぎ振るアイスアックスに...
石川欣一 「可愛い山」
...喘ぎ/\無人の境を走る...
石川啄木 「雪中行」
...世のあらゆる悲哀を甞めて、息の喘ぎ、病苦、あふるる涙、その聖なる神性によりて後光を放ち、蒼白のおもて永遠に輝く...
大杉栄 「獄中消息」
...暗闇(くらやみ)の中でちょっとの間はあはあ喘ぎながら立っていた...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...足の弱い駄馬が重荷に喘ぎつつ足の強い空荷の駿馬と競争しつつある現象が数多く見られる...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
... 375恐怖の故に青ざめる彼に二將は喘ぎつゝ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...喘ぎが混っていた...
直木三十五 「南国太平記」
...ウウ」と苦痛に追ひまくられる喘ぎが弱々しくそれに絡んでゐる...
原民喜 「夏の花」
...くっくという喘ぎ...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...苦しげな喘ぎや蹄(ひづめ)の音が騷がしく相次いで起り...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...二頭の馬喘(あえ)ぎ喘ぎ引くに...
森鴎外 「みちの記」
...肩を振りこまかく喘ぎながら目が据わって...
山川方夫 「愛のごとく」
...「お美津さん」という暴々(あらあら)しい正吉の喘ぎとが縺(もつ)れた...
山本周五郎 「お美津簪」
...「お願い、お願いよ」と、お豊は喘ぎ、幹太郎の頬へ、額へと、ところ構わず唇を押しつけながら、手と足で彼を緊めつけ、そうして狂ったような声で囁いた...
山本周五郎 「花も刀も」
...そうしてあらあらしい喘ぎで彼を包んだ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...あとには三百の部下が彼と共に眼のいろ変えて喘(あえ)ぎ喘ぎ馳け続いてくる...
吉川英治 「三国志」
...喘(あえ)ぎ喘ぎ駈けてくる病人の息は...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索