...喘(あへ)ぐやうな声ばかり立ててゐました...
芥川龍之介 「アグニの神」
...痰喘(たんせき)にかすれた声で...
芥川龍之介 「枯野抄」
...喘(あえ)ぎ終った位置に明け拡げられた大きな口腔(こうくう)のうちには...
海野十三 「麻雀殺人事件」
...喘息を病んだ風琴のやうな変にしやがれた声で...
薄田泣菫 「茶話」
...足の弱い駄馬が重荷に喘ぎつつ足の強い空荷の駿馬と競争しつつある現象が数多く見られる...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...痰のからまる急な呼吸に時々喘いで...
豊島与志雄 「同胞」
...押えとめられて却って喘ぎの音を立ててる...
豊島与志雄 「二つの途」
...肩で息を喘いでるのだった...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...けれどもその言葉は喘(あえ)ぐ息の間を苦しそうに洩(も)れて出た...
夏目漱石 「それから」
...「その勝負待った」喘(あえ)ぎ喘ぎ...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...炎熱の下に喘(あえ)ぐような響(ひびき)を持っている...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...喘息患者の咽喉(のど)がひいひい鳴っていた...
平林初之輔 「二人の盲人」
...脩はこの頃喘息(ぜんそく)に悩んでいたので...
森鴎外 「渋江抽斎」
...激しく喘(あえ)ぎ...
山本周五郎 「山彦乙女」
...白汗(はっかん)を流して喘(あえ)ぐばかりなりしが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...喘(あえ)ぎかかる息の下から仏壇を仰いだ...
夢野久作 「名君忠之」
...喘息(ぜんそく)となり...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...息こそ喘(あえ)いでいるけれど...
吉川英治 「宮本武蔵」
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