...荷風君と押川君とは舊く仲善しであつたのに...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...即ち真の詩人とは、自己を改善し、自己の哲学を実行せんとするに政治家の如き勇気を有し、自己の生活を統一するに実業家の如き熱心を有し、さうして常に科学者の如き明敏なる判断と野蛮人の如き卒直なる態度を以て、自己の心に起り来る時々刻々の変化を、飾らず偽らず、極めて平気に正直に記載し報告するところの人でなければならぬ...
石川啄木 「弓町より」
...東洋的なものをすべて善しとなし...
竹久夢二 「砂がき」
...この病患の精神を改善し...
太宰治 「「惜別」の意圖」
...それに当嵌(あては)めて口調の善し悪しを区別している事だけは否定し難い事実である...
寺田寅彦 「歌の口調」
...我また之を善しと見る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...啻に政務に付て何の改善したるものなきのみならず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...神より善しと認められるように行動すれば...
永井隆 「この子を残して」
...塩の善し悪しにいちばん関心をもっているのは...
中谷宇吉郎 「塩の風趣」
...また日本の政治を改善したいと思うまでは理想として嘉(よみ)すべきであるが...
新渡戸稲造 「自警録」
...確かに善し悪しです...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...箇様な歌を善しと思ふはその人が理窟を得(え)離れぬがためなり...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...他人が悪しと言ふ句も己が善しと思はば人に構はずその種類をものすべし...
正岡子規 「俳諧大要」
...茶の道にても茶器の伝来を説きて価の高きを善しと思へる半可通少からず...
正岡子規 「墨汁一滴」
...眞淵は口にこそ萬葉善しといへ...
正岡子規 「萬葉集卷十六」
...「もう仲善しになってしまったんだ...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...自己を改善しようにもその上さらに昇るところもないから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...――自分は善しと信ずる道をあるいている...
山本周五郎 「新潮記」
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