...簡単な啼声(なきごえ)で動物と動物とが互(たがい)を理解し合うように...
有島武郎 「カインの末裔」
...かの死骸(しがい)は雪吹(ふゞき)に埋(うづめ)られて見えざれども赤子(あかご)の啼声(なくこゑ)を雪の中にきゝければ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...火の鳥ともいふべき真紅な舌を持つたこの小鳥の啼声に...
薄田泣菫 「独楽園」
...鴉(からす)の啼声(なきごえ)が聞え...
田中貢太郎 「虎杖採り」
...心を絶えずイライラさせる子供の啼声もしない...
田山花袋 「トコヨゴヨミ」
...何か微妙な啼声がした...
原民喜 「壊滅の序曲」
...その側で何か頻りに啼声がした...
原民喜 「廃墟から」
...啼声が稍(やや)遠くなるに随(つ)れて...
二葉亭四迷 「平凡」
...何処でか遠方で犬の啼声が聞える...
二葉亭四迷 「平凡」
...猫はもはや障子の破れ目から縁側へ飛下りて啼声を立てていた...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...不吉な事を知らせる烏の啼声を聞くやうだ...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...やはり一方鳩の啼声(なきごえ)などがあるために...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...昔からほぼこれに近い啼声をするものとなっていたのである...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...必ずしも啼声と結び附いたものだけでない...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...仮に啼声の類似から出た名であるとしても...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...しかし啼声のヒョウロローは赤ショウビンでなければならない...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...その証拠にはあちらこちらの沢や谷で鶯(うぐいす)の啼声(なきごえ)がしぬいている...
吉川英治 「親鸞」
...おりおり鋭い鳥の啼声を聞いた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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