...二人が何といって罵(のの)ってもそのままにして啓(あ)けなかった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「小翠」
...やや暫くして啓坊(けいぼん)が彼の家に訪ねて来...
谷崎潤一郎 「細雪」
...併しこの時期はヨーロッパに於てはすでに所謂啓蒙期が遠く過ぎ去った時代なのである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...だが秦啓源は、謂わば上海の市中に潜居してるもののようで、その消息がよく分らなかった...
豊島与志雄 「秦の憂愁」
...婆やが啓介の所についていて(勿論彼の容態が悪い時だけ)...
豊島与志雄 「二つの途」
...それからじっと啓介を見つめながら...
豊島与志雄 「二つの途」
...啓介がじっと寝ていた...
豊島与志雄 「二つの途」
...その天啓は本体の出現となるのであった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...殆ど時を同くして啓蒙時代を風靡した幸福乃至完全性の思想との間には少からぬ隔りは存するが...
波多野精一 「時と永遠」
...啓吉を「小僧小僧」といったり...
林芙美子 「泣虫小僧」
...啓ちゃんのお返事は……」小道をはずれると...
林芙美子 「泣虫小僧」
...啓吉は二階からあおむいて空を眺めた...
林芙美子 「泣虫小僧」
...それにつけても特に啓蒙的の方面で貴兄たちの奮闘を祈ります...
原民喜 「書簡」
...小野蘭山(おのらんざん)の『本草綱目啓蒙(ほんぞうこうもくけいもう)』(享和三年(1803)刊行)にそのササユリの形状を次のように書いてあって...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...かかる教義が啓示の教義であると云われたならば...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...冨山房百科全書の「子供の科学」の物理についての啓蒙的な記述があるいはコフマンの「科学の学校」の抄略された頁の幾分かを補充する役に立つかもしれない...
宮本百合子 「科学の常識のため」
...単純きわまったこのことに妻なるわたしは幸福の天啓をよみとる...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...(三)拝啓、夫人よ、あなたがアンナル誌にお書きに成つた「仏蘭西(フランス)に於る第一印象」を深い注意と新しい興味とを以(もつ)て拝読しました...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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