...問いを発する人があらかじめ方法を定めおける応答の方法に従いて...
井上円了 「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」
...佐伯は私の実行力を疑い、この企画に躊躇(ちゅうちょ)していたようであったが、私は、少年の逡巡(しゅんじゅん)の様を見て、かえって猛(たけ)りたち、佐伯の手を引かんばかりにして井の頭の茶店を立ち出で、途中三鷹の私の家に寄って素早く鬚(ひげ)を剃(そ)り大いに若がえって、こんどは可成りの額の小遣銭(こづかいせん)を懐中して、さて、君の友人はどこにいるか、制服制帽を貸してくれるような親しい友人はいないか、と少年に問い、渋谷に、ひとりいるという答を得て、ただちに吉祥寺駅から、帝都電鉄に乗り、渋谷に着いた...
太宰治 「乞食学生」
...―――」河内介はその問いには答えずに...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...社へ問い合わしても...
徳田秋声 「足迹」
...その精霊が三つの問いの中でおまえに告げて...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...荒野における第一の問いはこういう意味を持っているのだ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...その問いよりも画家の答のほうが人々を驚かせた...
中井正一 「うつす」
...馬上から問いかけました...
中里介山 「大菩薩峠」
...つまり僕があんまりあなたを問いつめたからなんでしょう」「まあそうね」清子はまた微笑した...
夏目漱石 「明暗」
...今日世に問い得る限りにおいて...
野呂栄太郎 「『日本資本主義発達史講座』趣意書」
...卓の上に大袈裟な地図をひろげてなにか問いだした...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...吾々はなお問い得よう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...もう一つ問い合わせの返事はまだですが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...根ほり葉ほりして隠しておくという場処を問いただし...
柳田国男 「山の人生」
...甲斐の顔をもの問いたげに見た...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...炭焼の者などにも問い訊(ただ)したなれど...
吉川英治 「江戸三国志」
...「赤橋をつれて来い」「お伴(ともな)いいたしますので」「なぜ問い返す」「はっ」「別れに来たに相違ないのだ...
吉川英治 「私本太平記」
...やや声高に私は問い返した...
若山牧水 「青年僧と叡山の老爺」
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