...大苑生花(いくはな)啄(ついば)みつつ...
石川啄木 「閑天地」
...悪魔におのが良心を啄(ついば)むに委せた...
海野十三 「恐しき通夜」
...鳥が啄(ついば)み...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...不意に飛び立って水面をすれすれに飛びながら何かしら啄(ついば)んでは空中に飛び上がる...
寺田寅彦 「浅間山麓より」
...濡れた森の縁には啄木鳥(きつつき)の鋭い笑声が響いていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...後ろの木の梢に啄木鳥が二羽もきて競って叩くのをきくともなくききながら水の底を眺めてると葦の芽が水面へはなかなかとどきそうもないのに穂さきを天にむけ力をこめて突き出ようとしてるのを そんなに日向(ひなた)がいいものかしら と思う...
中勘助 「島守」
...廂の上に立つた桐の木へ啄木鳥が一羽飛んで来た...
長塚節 「隣室の客」
...お糸雑木林の啄木鳥(たくぼくてう)は杉の枯れ木を啄(つつ)いて啼いた杉の枯れ木を啄木鳥は無性(むしよう)やたらに啄いて啼いた掛けた襷の解けたも知らず涙うかべてお糸は見てた...
野口雨情 「別後」
...石川啄木もその中にいた...
野村胡堂 「胡堂百話」
...しかし、半世紀をへだてた今日になってみると、啄木を黙殺した、当年の作家先生たちは、その大多数が、啄木の百分の一も、名前を残してはいないのだ...
野村胡堂 「胡堂百話」
...丁度我が石川啄木(たくぼく)が...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...誰でもが聞くだらう啄木の思ひ出話よりも...
林芙美子 「摩周湖紀行」
...こちらでは烏がお供えを啄(ついば)むと難なく極楽へ行けたという証拠としているのだそうですね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...雀の来て啄(ついば)むのを逐(お)っている...
森鴎外 「山椒大夫」
...啄木鳥はとうとう間にあわなかったので...
柳田国男 「母の手毬歌」
...啄木鳥は伊達(だて)な衣裳を着ていても常に木を叩いて苦労をする...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...あのくいちがった嘴(くちばし)を松かさの弁の間へしこんで巧みに実を啄(つい)ばむ...
山本周五郎 「菊屋敷」
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若山牧水 「みなかみ紀行」
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