...折角啄んで来たそこらの塵つ葉を巣に持ち込むことをも忘れて...
薄田泣菫 「独楽園」
...啄(つい)ばみにやがて取(とら)せた草(くさ)の實(み)...
薄田淳介 「白羊宮」
...私は啄木の所謂「奪はれたる言葉のかはりに行ひをもて語らんとする」革命家を見たのである...
辰野隆 「二人のセルヴィヤ人」
...いきなり啄(くちばし)でそれをつっつこうとした...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「促織」
...啄木(たくぼく)歌集『悲しき玩具(がんぐ)』を買い...
田中英光 「オリンポスの果実」
...親に似て性の悪い杜鵑の雛鳥に鋭い嘴で啄(つつ)き出されてしまうという...
寺田寅彦 「話の種」
...博士『今先生に申上ましたが何でも啄木に關するお話を承り度うございます』八枝『あの頃の事を可成はつきり憶えてをりますから申上ませう』博士『誰れの紹介で參上しましたか』八枝『吉野臥城さんといふ立町小學校の先生で詩をかく方がお連れになりました...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...馬の脚の間をば恐る恐る歩きながら啄(ついば)んでいた...
永井荷風 「夏の町」
...啄同時(そったくどうじ)のようなもので...
中里介山 「大菩薩峠」
...啄木も生存中は、今日世人の考へるやうな優れた歌人でも詩人でもなかつた、普通一般の文学青年に過ぎなかつた、死後に名声が出てその作品も持て囃さるるやうになつたのだが、それも同郷の先輩金田一京助氏と土岐善麿氏の力と言つてもいいと私は思ふ...
野口雨情 「札幌時代の石川啄木」
...石川啄木もいて、私はお付合いに、生れてはじめて短歌というものをひねくった...
野村胡堂 「胡堂百話」
...海鳥に啄ばましてしまったのだろう...
久生十蘭 「海豹島」
...荒鷲に内蔵を啄(ついば)まれながら苦悩に堪えた英雄...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...白き鶏罌粟の蕾を啄みぬ我がごと夢に酔はんとすらん阿片は罌粟の実の未だ熟さないのを原料として採るので...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...我れも真似しぬうらやましさに」不思議に啄木の心境が思い出される...
平林初之輔 「動物園の一夜」
...――あの莫迦な啄木鳥(きつつき)の奴め...
堀辰雄 「巣立ち」
...白兎(しろうさぎ)は啄(くち)を容(い)れて...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...それも小鳥が啄(ついば)むほどのことで...
山本周五郎 「新潮記」
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