...岡は唯々(いい)としてそのあとにしたがった...
有島武郎 「或る女」
...韓湘(かんしやう)唯々(ゐゝ)と畏(かしこま)りて...
泉鏡花 「花間文字」
...唯々と小室が命に從ふの外なかつた...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...即座に唯々諾々(いいだくだく)と署名し拇印を押しました...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...問客(とひしひと)唯々(いゝ)として去(さ)りぬ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...最初の中(うち)は多少は、自分自身の立場も、発揮したいような傾向も見えたが、しかし今はもうとても歯がたたないと観念して、ただホームズの為すままに、唯々諾々として、後からついて来るだけのことになってしまった...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「暗号舞踏人の謎」
...自分は丹波栗を先生に進めたといふことで咏んだ二三首の歌を見せ先生は唯々じいつと見詰めて居られたが...
長塚節 「竹の里人〔三〕」
...私は、目賀田氏の人物に非凡のところがあるのをみとめて、唯々として、その命にしたがっていた...
蜷川新 「私の歩んだ道」
...何にもならないよ」「ヘエヘエ」老爺は唯々(いい)として向うへ行ってしまいました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...唯々女房にばかり手やはらかなる可笑(をか)しさも呑込(のみこ)めば...
樋口一葉 「ゆく雲」
...唯々女房にばかり手やはらかなる可笑しさも呑込めば...
樋口一葉 「ゆく雲」
...唯々として列を正して出てしまつた...
平出修 「逆徒」
...秀吉はこれにも唯々(いい)として...
吉川英治 「黒田如水」
...父母の仇を報じる大孝ではないか」唯々(いい)として...
吉川英治 「三国志」
...はい」唯々(いい)として...
吉川英治 「新書太閤記」
...唯々(いい)としてそこへ坐った虎之助を軽蔑(けいべつ)するように...
吉川英治 「新書太閤記」
...唯々(いい)として呼びに行った...
吉川英治 「柳生月影抄」
...唯々諾々として怪兇の命にこれ従うより外(ほか)はないのであった...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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