...看守の言葉に唯々諾々として...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...唯々連歌の酒宴ある夜なれば...
大町桂月 「秋の筑波山」
...唯々物を見て涙が流れた...
田山録弥 「小説新論」
...安倍党首が唯々諾々として引き下ったということも...
戸坂潤 「社大党はファッショ化したか?」
...書肆の月刊雑誌を発行するや最初は何事も唯々諾々(いいだくだく)主筆のいふ処に従ふといへども号を追ふに従つてあたかも女房の小うるさく物をねだるが如く機を見折を窺ひ倦(う)まず撓(たゆ)まず内容を俗にして利を得ん事のみ図る...
永井荷風 「書かでもの記」
...時雨(しぐれ)そぼふる午下(ひるすぎ)火の気(け)乏しき西洋間の教授会議または編輯(へんしゅう)会議も唯々わけなくつらきものの中(うち)に数へられぬ...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...唯々(いい)として命令に服従し...
中里介山 「大菩薩峠」
...私は、目賀田氏の人物に非凡のところがあるのをみとめて、唯々として、その命にしたがっていた...
蜷川新 「私の歩んだ道」
...どうでも御詞に異背せず唯々(はいはい)と御小言を聞いておりますれば...
樋口一葉 「十三夜」
...唯々こゝろぼそく成りますとて身をちゞめて引退くに...
樋口一葉 「ゆく雲」
...唯々(たゞ/\)ころぼそく成(な)りますとて身(み)をちゞめて引退(ひきしりぞ)くに...
一葉女史 「ゆく雲」
...今までは市役所が喧しく云うのには唯々(いい)として従って来たけれども...
火野葦平 「糞尿譚」
...唯々としてそれを招き入れたのが南部藩の盛岡...
本庄陸男 「石狩川」
...唯々(いい)としてかれのかせに服した...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...唯々諾々と主人株...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...それで唯々として新徴組であるといっていたほど...
三田村鳶魚 「話に聞いた近藤勇」
...毛利方の領下として治められている地ではない」「仰せのとおりです」「さるを唯々(いい)として宗治の一命をも助け...
吉川英治 「新書太閤記」
...唯々たよりなのでして...
吉川英治 「新・水滸伝」
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