...新しい戀に唆(そその)かされてるのでもないのだ...
石川啄木 「散文詩」
...とに角(かく)も不思議に甘美(かんび)を唆(そそ)る香りが僕の鼻をうったものだから...
海野十三 「階段」
...「例の殺人教唆の無政府主義者」云々で押し通していた...
大杉栄 「日本脱出記」
...いろんな点でこの事件は示唆にとんでいるので...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「オスカー・ブロズキー事件」
...いささか私の興味を唆(そそ)ったのであった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...ただある一つの可能性を示唆し...
寺田寅彦 「土佐の地名」
...わざとらしい唆(そそ)るような調子をそのまま変えないで...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...事によると清岡さんの教唆(きょうさ)から起った事かも知れない...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...マーキュリー新聞の示唆するところ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...浪路は唆(そそ)り...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...それはその物が我々に示唆すべきであらうところの行爲または態度の部類を精密な言葉に於て記し付けることである...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...菊千代は呼びとめて話しかけたいという強い誘惑に唆(そそ)られた...
山本周五郎 「菊千代抄」
...いっそこのままどこかへいってしまいたいというつきつめた感情に唆られながら...
山本周五郎 「日本婦道記」
...ただ反感を唆られるばかりだった...
山本周五郎 「柳橋物語」
...またその中にある道義觀とか忠義といふものに對するはつきりとした目標を示唆した功績は大變なものである...
吉川英治 「折々の記」
...白楽天のあの艶麗にして悠遠な構想と宇宙観の示唆(しさ)に富んだ一章一章をふかく玩味(がんみ)もしていたであろう...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...私はこの事によって自分のもっと重大ないろいろな欠点を示唆されたように思いました...
和辻哲郎 「ある思想家の手紙」
...特に何晏(かあん)の「集解(しっかい)」の序は『論語』本文について示唆するところの多いものとして...
和辻哲郎 「孔子」
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