...實は木兎を唆(けし)かけて...
芥川龍之介 「地獄變」
...これが人々の好奇心を唆(そそ)らない訳がなかった...
江戸川乱歩 「悪霊」
...上流社会特有の円滑な言い廻しの示唆であった...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...この一節は尽きざる示唆の泉を与えるであろう...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...土地の役者の舞台姿などに胸を唆(そそ)られて...
徳田秋声 「爛」
...出来るだけ有効な示唆を惹き出す方が...
戸坂潤 「読書法」
...互に教唆しあったこと...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...天下の風雲を唆(そそのか)すほどのことをやり得られないとしても...
中里介山 「大菩薩峠」
...けれども先生のいい方も決して私の嬉(うれ)しさを唆(そそ)る浮々(うきうき)した調子を帯びていなかった...
夏目漱石 「こころ」
...この點に關してもプラトンは(「饗宴」篇において)示唆に富んだ先蹤を遺した...
波多野精一 「時と永遠」
...思ひもよらぬ手段を唆(そゝの)かした...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...浮かんでいた屍体の中には、爪の跡や擦り傷を一ぱいに見せて、生きんがため如何に足掻いたかを語っているのも尠くなかったが、多くは、醜くない静かな死を死んでいて、一層泪を唆った...
牧逸馬 「運命のSOS」
...だから赤子の無心に無量の示唆(しさ)がある...
柳宗悦 「民藝四十年」
...誰かやる者はねえのか」と義一は唆す...
山本周五郎 「さぶ」
...妾が……毒婦ですって……」「毒婦だ毒婦だ……貴様は俺の伯父を唆(そその)かして...
夢野久作 「冥土行進曲」
...及び大きな山々が鎖のようにうねり押されて持上げられている様子から示唆された――はこの不可解な源から随分強力な支持を得たことになる...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...その後のヨーロッパ近代国家に対してさまざまの示唆を与え得たのは故なきことでない...
和辻哲郎 「鎖国」
...極めて示唆するところの多い挿話が一つある...
和辻哲郎 「鎖国」
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