...声のない哄笑(こうしょう)を感ずるでしょう...
芥川龍之介 「報恩記」
...弥三郎(やさぶろう)の恩返しは?」――その哄笑はこう云うのです...
芥川龍之介 「報恩記」
...万歳の声が哄(どっ)と起った...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...でも」――と彼女は気味悪く哄笑して――「でも...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...哄笑(こうせう)したのであるが...
武田麟太郎 「日本三文オペラ」
...思わず哄笑(こうしょう)した五年まえのおのれを恥じる...
太宰治 「HUMAN LOST」
...なんとその哄笑の中心に...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...心内の哄笑(こうしょう)とも称し得べきものであった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...恥を知らざる者共だ」哄然(こうぜん)として笑いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...戸の外側には哄笑がある...
萩原朔太郎 「宿命」
...天日(てんじつ)の下に口をあけ汝の過去を哄笑せよ...
萩原朔太郎 「昔の小出新道にて」
...その度毎に厭世風でないかのやうな哄笑をあげて...
牧野信一 「奇友往来」
...」わけもなく、哄笑と一処に、四人の者は手を執り合つたり肩を突いたりした、たゞ、それが久し振りに出会つた挨拶の代りであつたらしい...
牧野信一 「南風譜」
...しかし哄笑と、吹きあげてくる病院のにおいと、美しい少年の近さとが織りまぜられて、夢の魔力となり、それが引きさきがたく、のがれがたく、かれの頭とかれの心をじっとくるんでしまった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...おゝ寒かつたなんて言つて燒芋でも喰つてるかも知れないよ!』そして人々は哄笑した...
水野仙子 「輝ける朝」
...白い義歯(いれば)を一ぱいに剥(む)き出して物凄(ものすご)く哄笑(こうしょう)したもんだ...
夢野久作 「難船小僧」
...そんな金はカルロ・ナインだと」「そこで談判がバードしたんだろう」「ストーンと御免蒙ったってね」「止(よ)せ止せ」一同は哄(どっ)と噴き出した...
夢野久作 「暗黒公使」
...しかし、義元以下、そこの将領たちは、なお哄笑雑談、明夜の清洲城一番乗りを、ことばの上で気負(きお)い合ったり、信長何者ぞと、誇ったりしていたのである...
吉川英治 「新書太閤記」
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