...所謂結婚に対するあらゆる弁護はかの『哀れむべき人々の外交術と称するものは真理を偽はり存在せるものを否定することによつて成立す』と云つたラサルレの言葉を確むるものである...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...もし婦人にして哀れむべき独身の境遇より一個の男子を救ふこと能はず...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...哀れむべきハリーは非常な滿足を覺えた...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...科学的精神の訓練を経たことのない処から来る現下の日本の哀れむべき文化意識に対する呵責する処のない弾劾なのだ...
戸坂潤 「読書法」
...吾等は哀れむべき国民である...
永井荷風 「黄昏の地中海」
...かえって哀れむべき男なのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...此哀れむべき婦人を最後の一滴まで搾取した...
葉山嘉樹 「淫賣婦」
...兄は哀れむべき人だし...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...が運命は決して此哀れむべき俺を哀れんで呉れなんだ...
村山槐多 「悪魔の舌」
...やがてエジプト王の無頼な役人の前に哀れむべき哀訴者となり下った...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼の虜(とりこ)となったあの哀れむべきマケドニア王が...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ただただローマの国の哀れむべき状態に対する同情のほかには...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...哀れむべき者よと呼んでいる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...(c)我々の哀れむべき経験が知っているような約束とは全く別のものに(a)想像しなければならない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それは哀れむべき御馳走である」というファウォリヌスの説をわたしはしりぞける...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...村人の信用を博するために骨を折っている一種の哀れむべき自家広告術ぐらいのものであろう...
夢野久作 「眼を開く」
...はや彼の増長慢のあらわれと哀れむべきではありませんか」「先生...
吉川英治 「三国志」
...多少内的生命を有する人にしてなお虚栄に沈湎して哀れむべき境地に身を置く人がある...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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