...心またこれがために哀しむ能はず...
會津八一 「一片の石」
...(僕は哀しき邂逅に哀しむ僕)四角な箱棚(ケエス)が歩き出す...
李箱 「AU MAGASIN DE NOUVEAUTES」
...哀しむべきの至ならずや...
高山樗牛 「人生終に奈何」
...ぼくはいままでほど自由な気持で君のことを饒舌(しゃべ)れなくなったのを哀しむ...
太宰治 「虚構の春」
...歳功の終るを哀しむものを聞かず...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...靜物靜物のこころは怒りそのうはべは哀しむこの器物(うつは)の白き瞳(め)にうつる窓ぎはのみどりはつめたし...
萩原朔太郎 「純情小曲集」
...輝やける手おくつきの砂よりけちえんの手くびは光るかがやく白きらうまちずむの屍蝋の手指くされどもらうらんと光り哀しむ...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...ただその戦災地の眺めの余りにも殺風景なるを哀しむ以外にはさして烈しい哀惜の念を抱かうとしない...
正岡容 「旧東京と蝙蝠」
...花ぐもり憂き日にわれひとり筆とり哀しむ...
室生犀星 「忘春詩集」
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