...命数小説の弊に陥るを憂ふる者ならん...
石橋忍月 「罪過論」
...偏に天下の形勢と正造の命数とを比較して...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...与えられたる暗たんの命数にしたがい...
太宰治 「二十世紀旗手」
...私はこの命数限りある書物をささげる...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...斉彬公の御命数も危い...
直木三十五 「南国太平記」
...父も命数迫る病床にあり──まもなくあの子は孤児となる運命にあります...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...長い時間とぼされていた蝋燭(ろうそく)の命数がここへ来て...
中里介山 「大菩薩峠」
...命数をもつきさせる時期をもつものであるということを感じなければならないと思います...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...朱雀(すざく)院の法皇はもう御命数も少なくなったように心細くばかり思召されるのであるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「これが定(き)まった命数でも...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...私はそのまがいもない命数を高取で読むことができる...
柳宗悦 「北九州の窯」
...命数は不可思議なのです...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...現世における万物の命数である...
柳宗悦 「民藝四十年」
...命数的に色彩の世界からは離れた...
柳宗悦 「民藝四十年」
...彼を見殺しにすることは、ご自身の手脚がもがれて行くことだとお思いになりませんか」「…………」「やれやれ、ぜひもない! 怖ろしいのは、人の命数と、袁術の巧妙な策略じゃ」「ウーム……」呂布はうなっていたが、やがて陳珪をそこへ置き放したまま、大股にどこかへ出て行った...
吉川英治 「三国志」
...さすれば十中の八、九は、根治するやも知れません」「もし、十中の一でも、巧くゆかなかったら、どうなるか」「畏れながら、ご命数と、お諦(あきら)め遊ばすしかございませぬ」曹操は勃然(ぼつぜん)と怒って、「これ、やぶ医者...
吉川英治 「三国志」
...策は?」「命数は知れています...
吉川英治 「新書太閤記」
...将来の命数をまかせる覚悟にござりまする」「なに...
吉川英治 「新書太閤記」
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