...平氏政府の命数の既に目睫に迫れるを見ると共に...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...何となれば罪過なる者は主人公其人と運命(運命の極弊は命数)との争ひを以て発表する者なればなり...
石橋忍月 「罪過論」
...皆(みんな)私の命数で...
泉鏡花 「悪獣篇」
...おれはどうしてもこの病院をでない」と絶叫(ぜっきょう)して泣いたけれど命数(めいすう)があれば死(し)にも死なれないで...
伊藤左千夫 「箸」
...偏に天下の形勢と正造の命数とを比較して...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...徳川幕府の命数は...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...私はこの命数限りある書物をささげる...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...兵道家として、最早、命数が尽きた...
直木三十五 「南国太平記」
...わたくしは何物にも命数があると思っている...
永井荷風 「葛飾土産」
...長い時間とぼされていた蝋燭(ろうそく)の命数がここへ来て...
中里介山 「大菩薩峠」
...とうとう命数尽きて帰天してしまった...
正岡容 「小説 圓朝」
...命数には定まったものがあって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...いかに呪わしき命数であろう...
柳宗悦 「工藝の道」
...陥って行くのも逃れがたい命数だったかもしれず...
柳田国男 「海上の道」
...人間命数つきれば死ぬという法則を信仰し...
横光利一 「静安寺の碑文」
...曹操個人の命数はここで絶息するとは思われません...
吉川英治 「三国志」
...孤城の命数はもう旦夕(たんせき)に迫った...
吉川英治 「日本名婦伝」
...僕のデタラメを雪ちゃんが正直に表につけていたに過ぎない……僕は自分の残り尠(すくな)い命数を知るにつけても何か焦慮を覚えるのだ...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
便利!手書き漢字入力検索