...君は新婚の事を考へてゐるのか」と呼び掛けた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...おい泊らないかと後から呼び掛けるものがある...
長塚節 「須磨明石」
...云(い)い損(そく)なった彼はつい「清子さん」と呼び掛けた...
夏目漱石 「明暗」
...信仰は神の愛の呼び掛けに對する人間の答へ...
波多野精一 「時と永遠」
...誰しもが「お母さん」と心の奥でひそかにこう呼び掛けるものであるそうな...
正岡容 「寄席」
...どこからか呼び掛けてくる別の「心」があった...
正岡容 「寄席」
...」と相手を呼び掛けて...
正宗白鳥 「母と子」
...忍び返しを越えようとしていた折も折この呼び掛けでじっと身を固くしたが...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...物は何らかの意味――それが物理学的意味のごときものであるにしても――を表現するものとして我々に呼び掛けるところから我々の認識作用が始まるのである...
三木清 「解釈学と修辞学」
...そして我々が孤独を超えることができるのはその呼び掛けに応(こた)える自己の表現活動においてのほかない...
三木清 「人生論ノート」
...表現的なものの呼び掛けに応えて起る主体の活動が一般に表現作用であり...
三木清 「哲学入門」
...また応える側においても自己に呼び掛ける者のまことが信ぜられている...
三木清 「哲学入門」
...ところで他が自己に呼び掛けるというのは他が表現的なものであるからである...
三木清 「哲学入門」
...また他の呼び掛けに行為的に応えるものとして...
三木清 「哲学入門」
...かようなものとしてそれが我々に呼び掛けるということは絶対的な命令の意味をもっている...
三木清 「哲学入門」
...その世界の我々に対する呼び掛けが我々にとっての使命である...
三木清 「哲学入門」
...庄兵衞はこらへ切れなくなつて呼び掛けた...
森鴎外 「高瀬舟」
...彼は幾度となく妻といふ名で彼女に呼び掛けた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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