...その波紋を作つて進みきたり吾々に呼びかける...
大手拓次 「「香水の表情」に就いて」
...こう呼びかける房子の透き通った声がした...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...そのうしろ姿へ呼びかける者があった...
壺井栄 「二十四の瞳」
...従って眼前の「妖魔詩話」が私に呼びかける呼び声もまたやはりこの漠然(ばくぜん)とした不思議な印象の霧の中から響いてくるのは自然の宿命である...
寺田寅彦 「小泉八雲秘稿画本「妖魔詩話」」
...「坊っちゃん……」などと呼びかけるからであった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...声高く呼びかけると...
中里介山 「大菩薩峠」
...なあむ十方到来の旦那様方……」こんなことを謡の文句で呼びかけるものだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...だいに様と呼びかけるのに...
中里介山 「大菩薩峠」
...葛城(かつらぎ)まで呼びかける逢坂山(おうさかやま)の夜の峠路を...
中里介山 「大菩薩峠」
...「井上様」呼びかけると...
野村胡堂 「江戸の火術」
...錦子が通ると錦子に呼びかけるように...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...呼びかけるといふことは人間にだけ限られた聲ではない...
室生犀星 「末野女」
...どちらも漠然と「ねえ」とか「なあ」と呼びかけるだけであり...
山本周五郎 「季節のない街」
...墓のぬしに呼びかけるように...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...と六郎兵衛の呼びかける声が聞えた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...シンカラ死人の魂に呼びかけるべく一生懸命の声を絞っているので...
夢野久作 「斜坑」
...お父さーン」と呼びかける頬(ほっ)ペタの赤い太郎の顔や...
夢野久作 「木魂」
...そして二人が、二条通りの寺町の浪宅を出てゆくと、『おう、潮田』と、誰か呼びかける...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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