...呪われたる督促……それが正月早々からなので...
犬田卯 「荒蕪地」
...恐ろしい運命に呪われた如く足が竦(すく)んで...
谷崎潤一郎 「恐怖」
...いとしい人から恨まれたり呪われたりして暮すよりは...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...この呪われた束縛で今にも息が窒りそうで...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...頬がこけて、そら、何んとかいう魚に似てきたぞ」「餓鬼だのう」一人は、じっと、牧の方を眺めていたが「大分、長いぞ、俯向いたまま――死んだのではなかろうか」「近寄ると、叱られるぞ」「然し、これで、験があるのかのう」「あるの、ないのと、現に、お世嗣が、次々に亡くなっているではないか」「そうだのう――あの凄い眼を見ていると、いかにも、あの眼で、呪われたなら、死ぬという気がするのう」「人が参る――侍が」と、一人が、後方を振向くと云った...
直木三十五 「南国太平記」
...呪われた妙齢の女の人の面(かお)をじっと見つめました...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの呪われた、お銀様の顔が怖ろしいというわけではなく、どうもお銀様の傍へ寄ると、お角は何かに圧えつけられるようで、ほかの男や女のように、容易(たやす)くこなすことができません...
中里介山 「大菩薩峠」
...呪われた心が宿ったのはぜひもありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...「四つ足も呪われたか」とウィリアムは我とはなしに鬣(たてがみ)を握りてひらりと高き脊に跨(また)がる...
夏目漱石 「幻影の盾」
...呪われた名曲「どうなさいました...
野村胡堂 「葬送行進曲」
...この呪われた小刀(ナイフ)で――そうだ――教えられたとおりに――あの刑事に暗示されたとおりに――...
牧逸馬 「上海された男」
...呪われた東京を思い出して……今はこの書く手もふるえて...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...どんな事があっても自分だけは決して呉青秀の悪霊に呪われまいと頑張り通して来ている……その呪われた心理状態を...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...自分の鼻の表現に呪われた男ほどミジメなものはありませぬ...
夢野久作 「鼻の表現」
...どこまで呪われた民衆であろうか...
吉川英治 「三国志」
...かつてそこに至る呪われた斜面からそのかみの大河によって洗い落とされ都市へと運ばれたあるものについて...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...この呪われた運命(ほし)の下に生れなければならなかったのでございましょう...
蘭郁二郎 「幻聴」
...この呪われた醜怪無残な彼の顔が写ると...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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